青臭い行動が嫌い「裏中二病」
コトバ百貨店
実家で見つけた、中学時代のポエム帳。バレンタイン前日のページには、こんな恥ずかしい一節が……。
「運命のときはこくいっこくとせまっている」
パソコン登場前のため、漢字少なめはいいとして、なにが「運命」だか。ちなみに以降白紙なので「運命」はスカだったと思われる。
子どもと大人のはざまでやってしまうこの手の青臭い行動は「中学二年生にありがち」という意味で「中二病」と呼ばれる。背伸びしたり、自意識過剰になったり、ひねくれたり。「病」とはいえ病気ではなく、「中二」ながら、大人になれない、いい大人の行動を指すことも多い。
昔、ラジオから生まれたとされるこの言葉が、その後ネットで広がり、多くの派生語も生んでいる。たとえば、女子の中二病「小六病」とか、入社2年でいっぱしの社会人を気取る「社二病」なんていうのも。そして今週のお品物も、その一派、「裏中二病」だ。
周囲の「中二病」的な行動を忌み嫌うことを言う。反動で、わざと子どもっぽいキャラを演じてしまうなど、結局は中二病と表裏一体の困ったちゃんに。さらに、裏中二病を嫌う「裏裏中二病」なんかも出てきそうな勢い。いやほんと、大人になるってむずかしいのね。
(ライター 福光 恵)
[日経プラスワン2013年10月19日付]
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