キャラ描き、引き締まるより萌え 「痛タイツ」
コトバ百貨店
昔は「ストッキング」といえば、かっこいい大人の女の目印みたいなもの。男の人のネクタイ同様、社会人になりたて時代は、あれを履けばオンの合図。太ももをギューッと締め付けられると同時に、心も一緒に引き締まったもんだった。
ところが最近は、その「ストッキング」や「パンスト」という響きがおばさんっぽいのか、同じものを「透けタイツ」と呼ぶことが多いらしい。はー、そうですか。というわけで、今週のお品物はそのアレンジ「痛(いた)タイツ」だ。
ストッキングに模様が描かれていて、はいたときにタトゥーのように見える「タトゥータイツ」が若い女性に人気だが、その模様をアニメのイラストや「ゴゴゴゴ……」などの擬音などにしたものを、こう呼ぶ。
そもそも、表面に萌(も)え系イラストを描いて、オタク仕様にした自動車は、オーナーの自虐も込めて「痛車(いたしゃ)」と呼ばれる。で、こちらはそのタイツ版。ストッキングに油性マジックであこがれのキャラを描く、手作り派も多い。
私も作ってみた。脱いだ状態で台紙を挟んで描いたハイジは、履いてみると伸びて超メタボに。街で履いたら、心霊写真にも見えるレベル。ごめんよ、ハイジ。
(ライター 福光 恵)
[日経プラスワン2013年5月25日付]
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