「既読スルー」にイライラ SNSって便利?
気疲れが加速する……
手軽な連絡手段として定着したSNS。僕も使っているが、最近は気疲れが加速している。例えば無料通話アプリ「LINE」。使い始めた当初は、相手に情報を読んだことが分かる「既読」マークが便利だと思ったが、読んだのにすぐ返事をしないとマナー違反と感じる人も多いみたいだ。
先日は友人がLINEで「日曜日、暇なら出掛けないか」と誘ってきた。仕事中だったので一段落してから返信すると「メッセージはすぐ読んだのに、返事が遅い」と一言。決して「既読」イコール「暇です」という意味ではないんだけどなあ。
「既読」を気にする友人に対して僕が考えた対抗策は忙しい時にメッセージを一切見ないこと。いつでも気軽に連絡が取れるはずのSNSなのに、これじゃ本末転倒だよ。
友人の会社では最近、社内の連絡でLINEを使うようになったという。いくら忙しくても、上司のメッセージにはすぐに返信するのがサラリーマン。「手軽な分やりとりが増えて、疲れも増大したよ」と友人はこぼす。その点、僕の上司はスマートフォン(スマホ)も持たないアナログ派。職場へのLINE導入は当分なさそうだから、そこは一安心かな。
要は使い方だけど
職場の連絡にLINEを使い始めて約1年。いまのところうまく使えていると思う。重宝するのはメッセージを相手が読んだかどうかがわかる「既読」機能。相手が席を外していると、電話なら伝言メモを残したり、携帯の留守電に入れたりするけど、相手に伝わったかどうかは分からない。「既読」は相手に伝わったことが確実に分かる。
様々な感情などをイラストで表す「スタンプ」機能も便利ね。電子メールの絵文字より大きく、キャラクターの表情もよく出るから、長々と文章を書くよりも気持ちが伝わる気がする。
少し前、風邪で会社を休んだときのこと。家で寝込んでいたら、いつもは厳しい部長から「大丈夫?」とだけ書かれたメッセージがLINEで届いた。お月様のキャラクターが心配そうな表情をしているスタンプが添えられ、普段とのギャップに思わず笑ってしまったけど、気遣いには素直に感謝できた。
でも、なぜだろう。仕事ではうまく使えているけど、親しい友人にプライベートでメッセージを送って「既読」になったのに返信がなかなか来ないとイライラするのは。相手も忙しいのかもしれないけど、読んだらすぐに返事してと思うのはダメかしら?
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