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東京ふしぎ探検隊

花王の月マーク、昔は右向き キヤノンに幻のロゴ

2012/1/13

花王の本社前にある月のマーク。顔は左側を向いている(東京・日本橋茅場町)

街や店で見かける企業のロゴ。普段何気なく眺めている形には、意外な歴史が潜んでいる。例えば花王の月のマークはかつて反対側を向いていた。キヤノンには社名のルーツを示す「幻のロゴ」があった。時代を映すロゴや社名について調べてみた。

■花王の「月マーク」、験を担いで左向きに

日本橋周辺を歩いていると、多くのロゴに出くわす。例えば日本橋茅場町に本社がある花王。本社ビルの前には、おなじみの月のマークがあった。

現在使われている月は、左側を向いている。しかし、マークが誕生した1890年(明治23年)からほぼ半世紀の間、月は右側を向いていた。なぜ顔の向きが変わったのか。

「右向きの月はこれから欠けていきますが、左向きだとだんだん丸く大きくなっていきます。験を担いだということのようです」。広報担当者が答えてくれた。確かによく考えてみると、満月に向かうのは左を向いた月。会社の繁栄を願う気持ちが、1943年(昭和18年)のマークの変更へとつながったようだ。

そもそも花王のマークは、なぜ月だったのか。同社の社史によると、月は「美と清浄のシンボル」として創業者の長瀬富郎が採用した。創業から3年後、高級化粧せっけん「花王石鹸」を発売した年だ。顔を模したのは、マークが誕生した1890年当時、洗濯用せっけんが「洗いせっけん」と呼ばれていたのに対し、化粧せっけんが「顔洗い」と呼ばれていたことに由来する。現在の社名につながる商品名の花王も、「顔」の発音に通じることから名付けられたという。

左向きになってからもマークは何度か変更された。1985年には「花王石鹸」から「花王」への社名変更に伴い、マークの横に「花王」の文字を入れた。2009年にはグローバル展開をにらみ、「花王」から「kao」に文字を変えた。24年ぶりの変更は、同社の意気込みをうかがわせる。

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