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ニホンVSニッポン 「日本」の読み方、どっちが優勢? 東京ふしぎ探検隊(18)

2012/1/4

■国語辞典でも「ニホン」が優勢

NHK放送文化研究所ではユニークな調査も行っている。過去に発行された国語辞典の記述調査だ。

2003年、同研究所に在籍していた宮本克美氏は、1603年の「邦訳日葡辞書」(長崎版)から2003年の「新和英大辞典」(研究社)まで、代表的な国語辞典89種類136冊について、「日本」と「日本銀行」をどう読むか、調べ上げた。

その結果、国の名前としての「日本」は「ニホン」と主に読ませる辞典が58冊と、全体の43%を占めた。「ニッポン」を主とするのは26冊(19%)にとどまり、2つの読み方を同格として扱う辞典が29冊(21%)あった。「日本銀行」の場合は「ニホン」が52冊(38%)、「ニッポン」が34冊(25%)だった。辞典の世界でも、「ニホン」派が優勢のようだ。

ところで「ニホン」か「ニッポン」かを議論するとき、必ず登場するのが日本銀行。お札を確認してみると、「NIPPON GINKO」と書いてある。しかしNHKがテレビやラジオで話すときの基準では、日本銀行は「『ニホン』を第1とし、『ニッポン』を第2とする」となっている。「原則は『ニホン』だが、『ニッポン』でもよい」といった意味だ。どちらが正しいのか? 日銀に尋ねてみると、「『ニホン』でも間違いではありませんが、紙幣に合わせて『ニッポン』としています」とのことだった。

■お札の「NIPPON」は薩摩人の好み?

東京・日本橋の日本銀行本店

日本銀行の読み方についてさらに調べていくと、30年近く前の新聞に興味深い記事を見つけた。1984年(昭和59年)2月21日の日本経済新聞の記事だ。それによると、お札に「NIPPON」と印刷するようになったいきさつについて、日銀が自ら調査した、という。日銀に問い合わせたが、その資料は見つからなかった。当時の記事によると、調査結果は以下のような内容だった。

お札に「NIPPON GINKO」と印刷するようになったのは1885年(明治18年)。当時の通貨当局の要人には、大蔵大臣の松方正義、初代日銀総裁の吉原重俊ら薩摩(鹿児島)出身者が多かった。薩摩出身者は当時、力強い「ニッポン」の発音を好んで使っており、その意向が反映されたのではないか――。これが日銀の推定だ。

真偽のほどは定かではないが、明治時代、西日本では「ニッポン」、東日本では「ニホン」と読む傾向があった、との説もある。興味深いテーマだ。

■民主党、過去には「ニッポン」主張

政治の世界では時折、「ニッポンとすべし」という議論が持ち上がることがある。最近では2006年、当時野党だった民主党が「日本国教育基本法案」を提出した際、話題となった。これは「ニッポン」と読む。

法案名について藤村修衆院議員(現・官房長官)は「国内法の中で日本(ニッポン)国がつくのは憲法のみ」「日本(ニッポン)と読む方が、海外に発信するという意味でも正しいのではないか」と述べている。

与党となった現在ではどうなのか。民主党に問い合わせてみた。

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