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2012/1/1

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2009年、ついに閣議決定 「どっちでもいい」

東京・日本橋にある島根県のアンテナショップ

広く社会で使われてきた「ニホン」と「ニッポン」。日本政府は国号(国の名前)についてどのように判断しているのか。公式の場での議論を調べてみた。

「日本」問題についてよく引用されるのが、1934年(昭和9年)に立て続けに行われたNHKの決定と、文部省臨時国語調査会の決議だ。どちらも国号は「ニッポン」と読むとした。ただし国語調査会の決議は結局、政府では採択されず、正式には決まらなかった。

こうした動きに関して1946年9月、憲法改正を議論する場で金森徳次郎・憲法担当大臣は次のような答弁を行っている。

「昭和のある時期、日本におけるある思想と並行して『ニホン』という言葉は生あたたかい、すべて『ニッポン』と呼べという運動も起こった。時の文部省は訓令を発して学校で教えるときには『ニッポン』と呼べ、ただし歌とか何か特殊な場合は『ニホン』と呼んでよろしい、こういう通知の出たことを記憶している」(宮本克美「『ニホン』か『ニッポン』か 『日本』の読み方の現在」、『放送研究と調査』2004年4月号より)

議論が再び盛り上がったのは1965年(昭和40年)。郵便切手にローマ字で国名を入れることになり、当時の郵政省が出した「NIPPON」案を閣議で了承した。このとき佐藤栄作首相は国の名前についても「ニホン」なのか「ニッポン」なのか早急に決定するよう指示を出した。しかしなかなか結論が出ない。結局、1970年(昭和45年)7月の閣議で佐藤首相が「自分は意識的に『ニッポン』を使っている」と議論をまとめたが、閣議決定には至らず、またもや正式決定は見送られた。

そしてついに2009年、この問題では初めて閣議決定が行われた。麻生太郎内閣の時だ。民主党の岩國哲人衆院議員の質問主意書に答えた。岩國氏の「今後、『日本』の読み方を統一する意向はあるか」との問いに対し、答弁書は「『ニッポン』『ニホン』という読み方についてはいずれも広く通用しており、どちらか一方に統一する必要はない」。政府として公式には初めて「どちらでもいい」と決めた。

広く社会に浸透した、2つの読み方。実生活では「ニホン」と「ニッポン」、どちらを使うことが多いのだろうか。次回は各種調査を基に、「ニホン」VS「ニッポン」を検証する。

(電子報道部 河尻定)

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