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社内でDXを推進する人材は引く手あまたの状態が続く(写真はイメージ) =PIXTA

社内でDXを推進する人材は引く手あまたの状態が続く(写真はイメージ) =PIXTA

転職市場では2021年春以降、求人数が急速に回復し、現在も活発な採用活動が続いています。リクルートが運営する転職支援サービス「リクルートエージェント」に寄せられている求人の勢いは、ほぼ全業界で新型コロナウイルス禍前のピーク水準を超えています。この勢いはいつまで続くのでしょうか。21年度下期転職市場について3回に分けて解説します。第1回はリクルートの藤井薫HR統括編集長に聞きました。

全業界でDX、SDGs、ESG人材の争奪戦に 大量採用も復活

リクルートは21年3月、企業人事1015 人を対象に「2021年度 中途採用の計画」を調査しました。その結果、「中途採用を増やす」と回答した企業は23.0%と、約4社に1社を占めていました。その積極的な計画は現在も着実に実行に移されていると言えます。

現在の中途採用の特徴として挙げられるのは「経営戦略と採用戦略の連動」と「採用戦略の多極化」です。この2つの特徴を象徴する求人動向を挙げてみましょう。

・「DX」推進人材の争奪戦が激化

様々な業種が、あらゆるもの(X)がネット経由で提供されるXaaS(X as a Service、ザース)モデルへの転換を加速させています。これに伴い、多様な業種による「デジタルトランスフォーメーション(DX)」推進人材の争奪戦が激化しています。採用対象となっている職種は、事業企画、データサイエンティスト、セキュリティー、ウェブエンジニア、デジタルマーケティング、カスタマーサクセスなど。この領域の採用は、企業の存亡をもかけた経営命題になっていると言えるでしょう。

・「SDGs、ESG」推進人材の採用が加速

21年6月11日に公表された企業統治指針(コーポレートガバナンス・コード)改定版では、「ESG(環境、社会、企業統治)」をはじめとするサステナビリティー(持続可能性)に関する内容が大幅に補充されました。ESG、SDGsへの意識が高まる中、これらの取り組みを推進する人材についても争奪戦がスタート。サステナビリティーの専門家、および次世代経営者の領域で人材採用が過熱しつつあります。

・大量採用が復活

コロナ禍において一時停滞した採用も復活。半導体・自動車などの製造現場や、IT(情報技術)、コンサルティングファーム、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を手がける企業などでは、採用数が3けた規模の大量採用が起きています。中には長期的視点で若手を育成し、戦力化を図る企業もみられます。

次は、特に採用が活発なIT・インターネット業界の動きを詳しく紹介しましょう。

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