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リモートワークは働き手に「自走力」を求める(写真はイメージ) =PIXTA

リモートワークは働き手に「自走力」を求める(写真はイメージ) =PIXTA

転職市場への新型コロナウイルス禍の影響は先が見えにくいが、ワクチン接種が進めば、企業の中途採用活動は活発さを増すとみられている。「コロナが落ち着いたら転職を」などと考えていては転職市場の急な動きに対応できなくなってしまう可能性もある。秋以降に高まりそうな転職市場の波に乗るには、どんな準備が必要なのだろうか。「マイナビ転職」の荻田泰夫編集長に、今取り組むべきことを聞いた。

――現在の転職市場の状況を教えてください。

「コロナ前の2019年と比較して求人数は増えており、好調だと言えます。とくに21年4月の掲載求人数は、コロナの影響が顕著だった前年同月比195.0%と約2倍に増え、企業の採用意欲に復調の兆しが見られます。観光や飲食など、コロナで打撃を受け依然として採用に消極的な業界がある一方、DX(デジタルトランスフォーメーション)対応のためのIT(情報技術)・通信や、人手不足を解消したい医療・福祉といった業界が求人数を押し上げています」

「転職希望者の動きも活発です。1度目の緊急事態宣言が明けた20年6月以降、応募者数は増えています。コロナで影響を受けた業界からは、観光業であればホテル勤務で培ったマナーを買われて法人営業に転身したり、飲食関連であれば外食から中食・デリバリー業態に転身したりといった事例があります」

――現役世代にもワクチン接種が進む秋以降、中途採用が活発になると思われます。秋以降に転職活動を始める人は、まずどのような準備をすればよいでしょうか。

「家族にきちんと転職について話をしてください。家族の賛同がないと、内定承諾のタイミングになって家族の反対を理由に辞退するということになりかねません。時間にゆとりがあるうちに、自分と家族にとって転職が必要な理由を説明し、応援してもらえる状況をつくっておきましょう。働く環境が変化することは、ただでさえ家族を不安にさせてしまいます。『今の仕事のこれがいやだから』というネガティブな理由での転職は、さらに心配をかけてしまうので、前向きな転職理由を話して家族にも納得してもらうようにしてください」

――在宅勤務が広まるなど、コロナ禍を機に働き方が大きく変わりました。転職時に必要なスキルやアピールすべき要素は変わったでしょうか。

「在宅勤務が広がった結果、中途入社した場合に『主体的に新しい職場に定着し、早期に自走していく力』がより強く求められるようになったと感じています。オフィスに出勤していれば隣の席の人に何気なく質問できますが、在宅勤務では同じようにはいかないからです」

「たとえば面接で『分からないことを整理してまとめ、マネジャーや先輩に定期的にオンライン打ち合わせの時間をもらって在宅勤務に慣れるよう努力しました』といったアピールができると、主体性が読み取れて企業側も安心できるでしょう。仮に在宅勤務の経験がなくとも、日頃からそういったことを心がけていると伝えられるとよいと思います」

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