日経MJ

オーダーメードを受け付けた商品の販売数は1月時点で前年同月の2倍。今後もオーダーメードのサービスを増やしていく方針だ。シグネットリング(細いタイプ)の新商品を4月に発売したほか、男性向けに重厚感のある商品も投入した。

時計や定額制指輪もオーダーメード

オーダーメード品は宝飾品以外にも広げている。文字盤の色や時針などを自由に選べる時計「カストヴァ」を2017年12月に発売。購買対象は、他人とは違うものを持ちたいといった、こだわりの強い若者。ケイ・ウノは客の思いを宝飾品に落とし込んでいけることをアピールしていく。

今年4月には定額制オーダーメードの指輪も発売した。顧客の好きなカラーストーン(色石)だけでなく、リングのデザインや石の留め方も自由に選べるようにした。

ただ、国内の宝飾品市場は縮小している。矢野経済研究所によると、21年の宝飾品市場は小売金額ベースで9624億円。20年比で17%増えたが、3兆円超だった1991年と比べると約7割も減少している。宝飾品の小売店は今後、オーダーメードのような体験型サービスなどの新しい分野を開拓していくことが求められそうだ。

(加藤彰介)

1981年に名古屋市で創業。職人を約150人、デザイナーを約50人抱えるなど、ものづくりにこだわる。ブライダル商品やファッションジュエリー、時計など765種類をそろえる。サイズを直したり修理したりできるアフターサービスが手厚いのも特徴だ。ブランド名にある「ウノ」はイタリア語で「1」。ナンバーワンかつオンリーワンのブランドになるという思いを込めた。

[日経MJ 2022年7月1日付]