優美な天平の小塔と渡海安穏の祈りを継いで
海龍王寺(奈良市) 古きを歩けば(27)
奈良市の海龍王寺に小さな五重塔(国宝)がある。高さは約4メートルながらミニチュアではない。他の寺の50メートル超の塔と同じく、伽藍(がらん)を構成する「建築物」だ。
屋内に安置し精巧極めた作り
海龍王寺は、飛鳥時代に創建された寺が奈良時代になり、光明皇后宮内の私寺として生まれ変わった。ただ敷地は従前通り狭いままで、その狭小なスペースの中で伽藍の体裁を整えるための苦心の策が小塔だったとされる。...
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