社内いじめ、まずは3カ月だけガマンして昭和女子大学特命教授 福沢恵子

また、いじめの問題には安易に家族や友人を巻き込まないほうがいいでしょう。「家族や友達にこそ愚痴や泣きごとを言ってもいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、むしろこれは逆です。これをやってしまうと、プライベートな時間までいじめに塗りつぶされてしまいます。どうしても状況を説明するとしたら、ごくごくあっさりと簡潔に伝え、職場を離れたら心身ともにいじめから離れられるようにしておくのが賢明なのです。

自分の家族や友達がいじめで悩んでいる場合も、相手が言い出さない限り、こちらからその問題には触れないであげてください(もし、「話を聞いてほしい」と言われたらその時はじっくり耳を傾ける姿勢は持つべきですが)。友達なら「お茶でも飲みに行かない?」「映画見に行かない?」と誘い出す。家族ならおいしい食事を用意してお風呂を沸かしておく。それだけで、いじめの当事者は十分救われるはずです。

心も身体も「あと3カ月」が耐えられなくなったら? 会社に行く意欲もなってしまったら? ――そこまで追い詰められてしまった場合は、迷わず心療内科か精神科へ。おそらく自律神経失調症やうつ病など「休養が必要」という診断が出るはずですから、仕事を休んでエネルギーを蓄えることを考えてもいいでしょう。いざとなったらこんな緊急避難もあると知っておくだけでも、少しは気が楽になるのではないでしょうか。

~「負けない組」の心得~
正社員なら簡単に辞めてはダメ。上手に気分転換しながら、「あと3カ月」を目標に!

(次回は8月1日に掲載予定)

福沢恵子(ふくざわ・けいこ)
ジャーナリスト・昭和女子大学特命教授。1983年早稲田大学政治経済学部卒。在学中に女子学生の作る就職情報誌「私たちの就職手帖」を創刊、初代編集長を務める。卒業後、朝日新聞記者を経て1990年にフリーランスのジャーナリストとして独立。「女性と仕事」を中心テーマに、就職、起業、人材開発などについての執筆や講演を行う。専門はキャリア開発論、ジェンダー論、メディアリテラシー

(構成 橋中佐和)

[nikkei WOMAN Online 2012年4月17日掲載]

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