社内いじめ、まずは3カ月だけガマンして昭和女子大学特命教授 福沢恵子

実際、上司には上司の事情があって、「会社から人員整理を指示されたが、部下になかなか話を切り出せない。居心地を悪くすれば辞めてくれるんじゃないだろうか……」といった理由を抱えていたりすることもあります。職位に関わらず、サラリーマンはたいてい人間関係のストレスを抱えています。

窮地に陥ってから思いつきで行動するのは危険ですから、この機会にぜひ、いじめの相談窓口にどんなものがあるか調べてみましょう。

大きな組織ならばEAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム。従業員のメンタルヘルスケアをサポートしてくれる外部の委託機関)を利用している場合もありますし、人事部に社内いじめ問題を扱う窓口を用意している会社もあります。就業規則や、会社のサイトの組織図などを見ればすぐにわかると思います。

公的な労働相談も、調べてみるといろいろあります。都道府県や市区町村にも労働組合(会社に労組がない場合も、個人加入できる労組があります)にも、電話やネット、面談を通じての相談窓口が用意されています。

対応策がいろいろあることを知っていれば、いざというときも余裕をもって対処できますし、悩んでいる知り合いがいれば「こんな窓口があるよ」とアドバイスもできます。

とりあえず3カ月

Aさんの場合は「正社員」というのも大きなポイントです。今の社会情勢では、正社員というポジションは貴重。簡単に会社を辞めてはもったいないです! 「正社員」は法律に守られた強い立場ですから、自分から退職する以外に何かよい方法がないか探ってみてください。

それに、組織は流動的で人間関係も変化します。いじめの渦中ではなかなか難しいかもしれませんが、「この状態はずっとは続かない」と自分に言い聞かせましょう。

「とりあえず3カ月」が目安ではないでしょうか。1カ月では大きな変化は期待できませんが、3カ月なら、たとえば上司が異動したり、助けてくれる同僚が現れたり、周囲にも自分にも変化が起こるかもしれませんから。

「会社を一歩出たら、仕事のことは忘れる」というスタンスも大切ですね。基本的に組織がからむ問題はすぐには解決しないものなので、長期戦に耐えられるよう、趣味をもったり、仕事以外のつきあいができる仲間をつくったり、窮地にあっても「あと1日」を持ちこたえられるような気分転換の手段を持つことをおすすめします。

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