資格で「食える」時代は終わり 必要なのは技能と経験

終身雇用制度が崩れ始め、誰もが「自分らしい働き方」を模索する時代がやってきました。 働く女性のキャリアの築き方について、キャリア形成コンサルタントの伊賀泰代さんに聞きました。

前回はリーダーシップについて解説しました。今回は“マーケット”の感覚を持つことの重要さがテーマです。

若い世代の皆さんは、自分の仕事やスキルに、世の中でどれくらいニーズがあるのか…という視点を持ってください。

たとえば弁護士や会計士は難関資格ではありますが、資格合格者の数が就職先の数以上に増えてしまい、資格を取ったものの以前ほど簡単に就職できないという状態が生まれています。歯科医師も高収入職業の代表格ですが、“マーケット”で需給バランスが崩れているため、高額な自費治療の営業ばかりが必要となります。

仕事内容そのものの魅力に惹かれ、どうしても「弁護士になりたい」「会計士になりたい」という人はいいと思います。ただ、「難関資格だから」「資格を持っていたら、一生食べていけそうだから」という理由で時間と大金をつぎこんで資格を取っても、実際は昔と同じようなイメージで仕事をするのは難しいかもしれないのです。

両親はあなたが「難関資格を取得した」ことを喜んでくれるかもしれませんが、親の世代とは職業を巡る環境が違うことに気づいておくべきでしょう。

一方で、介護や看護の仕事は常に人手が足りず、今は仕事に困ることはありません。この分野は、旅先で出会う長期旅行者に多い職業です。長いこと休みを満喫して戻っても、すぐに仕事が見つかるからでしょう。ゲームをつくるプログラマーは、特に資格などがなくても経験さえあれば引く手あまたの状況が続いています。