働く女性の夕食事情拝見 休日丸ごと作り置き
テイクアウトと自炊組み合わせも
働く女性は、仕事に家事に毎日忙しい。そんな女性たちは、晩ごはんはどうしているのだろう。平日の夕食事情を探った。
4歳の長女と1歳の長男を育てながら、出版社に勤める横浜市の会社員、渡辺育代さん(36)は、毎週日曜日にその週のメーンのおかずを作る。会社員の夫は家事を分担。洗濯などは夫の担当、渡辺さんが料理を作る。
時短勤務で平日は午後4時半に退社、子どもを保育園に迎えに行って帰宅すると午後6時半すぎ。そこから子どもを風呂に入れるため、食事を一から作る時間はない。
11日(日)の午後2時から、約1時間でミートローフ、鶏もも肉の味噌漬け、鶏もも肉のしょうゆ煮などができあがった。「子どもの栄養を考えて、当日は簡単な野菜料理を作って仕上げる」と渡辺さん。平日の調理は平均15分という。
例えば13日(火)の夕食は作り置きしたミートローフに、ブロッコリーの昆布あえ、コーンスープなど。ブロッコリーは帰宅後に解凍、コーンスープは出勤前に作ったものだ。
週の後半はアレンジメニュー。例えば、16日(金)は14日(水)に食べ残した鶏もも肉の味噌漬けに、ニンニクやタマネギを加えてパスタを作った。「献立を考えるのも一苦労。子育てしながら働いている人向けの時短レシピを教えてくれるサービスがほしい」と話す。
下町情緒の残る駅前繁華街に1人で暮らすエンジニアの田川真理子さん(48)。平日の帰宅は午後9時台が普通。ゆっくり食事を作る時間はない。近所のレストランでおかずとご飯をテークアウトし、家で食べる「中食(なかしょく)派」だ。
14日(水)の夕食はタイ料理店の「プーパッポンカリーとライス」。カニをいためてカレーとまぶし卵でとじたものだ。持ち帰りで多いのはエスニック料理やピザ、すしなど。1回に2000円弱支出する。「帰宅が遅いので総菜を買う場所があまりない。レストランなら開いているし、出来たてでおいしい」
15日(木)は、近所のイタリア料理店で「季節の野菜ピッツア」を買った。釜で焼き上げたアツアツのピザは、お気に入りのメニューの一つだ。
田川さんは持ち帰りメニューに必ず自分で作った野菜サラダをつける。こだわりは、ドレッシングを毎回手作りすること。「市販のものは添加物が気になる」ためだ。
オリーブオイルとバルサミコ酢をあわせ、オレンジの搾り汁や干しぶどう、マスタードなどを入れてミキサーにかける。1分ほどで出来上がりだ。中食との組み合わせで華やかな夕食になった。
仕事が忙しい妹のため、時々ベビーシッター役を引き受けている田川さん。16日(金)は妹の家で、彼女の子どもたちと夕食を食べた。妹が作り置きしていったハヤシライスと野菜の煮物、わかめスープを囲んで、にぎやかな食卓になった。
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