調理の手軽さで全国区

相模屋食料「おだしがしみたきざみあげ」

家庭でなじみの食材を、調理の手軽さをアピールして、消費者の心をつかんだ地方企業発の商品も目立った。セレクション賞の相模屋食料(前橋市)「おだしがしみたきざみあげ」は、業務用に出荷していた常温保存可能な油揚げを、一般家庭向けに商品化したもの。甘辛く味付けしてチャック付きの袋につめた。あらかじめ刻んであるので包丁がいらず、必要な分だけ手早く使える。従来の商品にない便利さが評判になり、2018年の発売以来売り上げは右肩上がり。健康的なスナックとして酒のつまみやおやつとしてそのまま食べている人も多いという。

伊那食品工業「スープ用糸寒天」

同じくセレクション賞の伊那食品工業(長野県伊那市)「スープ用糸寒天」は、寒天の新しい食べ方を提案した商品だ。汁物にひとつまみ直接入れるという手軽さで、健康意識の高い40~70代の女性を中心に人気を集めている。

19年はテレビの情報番組で寒天の健康効果が取り上げられたのも追い風になり、さらに売り上げが拡大した。寒天は低カロリーで食物繊維が豊富な食材。ゼリーなど一般的な食べ方とは別の提案で消費者の支持を得た。

キッチンペーパー、広がる用途

王子ネピア「ネピア 激吸収キッチンタオル」
大王製紙「エリエール 超吸収キッチンタオル」

家庭用品の分野ではキッチンペーパーで大きな変化があった。ともにゴールド賞の王子ネピア「ネピア 激吸収キッチンタオル」と大王製紙「エリエール 超吸収キッチンタオル」は、水や油をたっぷり吸収しても破れにくい点で人気に。両商品はエンボス加工や巻き方の工夫でしのぎを削っており、互いに譲らない形で認知度を高めている。

セレクション賞の日本製紙クレシア「スコッティファイン 洗って使えるペーパータオル」も売り上げを伸ばした。洗うことで2、3回使用でき、1枚で野菜の水切りに始まり、食器拭き、台拭きと食事の準備から片付けまでの一連の作業ができる。商品特性を理解してもらうためのサンプル配布も奏功したようだ。同社によると「窓や床の掃除、自転車等のメンテナンスなど、従来品より使用シーンが増えた」と分析する。

キッチンペーパーはここ数年市場が拡大する。日経POSデータによると、2019年度の来店客1000人当たりの販売金額も前年度比18.3%増と大幅に伸びた。吸収力向上、長尺化などが成長を支えており、注目の分野だ。

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260万点から選出 販促活用も