ブランドンの誕生日にうちの子が招かれたときは、なんと有名ティーンアイドルシンガーのケイティ・ペリーが電話をしてきて、ハッピーバースデイを歌ってくれたそうです。
■「この人と一緒に仕事がしたい」と思わせる
もちろん、仕事をしていれば機嫌の悪いときもあるでしょう。浮き沈みの激しいエンターテインメント業界ですから、仕事がなくて大変なときもあったようです。それなのに、いつ会っても笑顔。訓練のたまものだと思います。他人からどう見られているかを、つねに意識している。私がクライアントなら、仕事を頼みたくなります。
たとえば新規のIT業務のプレゼンがあったとしましょう。どちらも内容は甲乙つけがたい出来ばえです。ところが、A社のセールスマンはずっと苦虫を噛み潰したような表情をしている。一方、B社のセールスマンはずっと笑顔で、少し意地悪な質問をしても「すぐにエンジニアと相談して、折り返し連絡します!」と元気よく答える。皆さんはどちらに業務を委託しますか? もちろんB社ですよね?
ビジネスは人間と人間がするものです。企画書の内容はもちろん大切ですが、「この人と一緒に仕事がしたいなあ」と思わせることも重要なんです。だからこそ、できるアメリカ人はいつも笑みをたたえているわけです。
岩瀬昌美
広告代理店MIW Marketing & Consulting社長。南山大卒業後、サンディエゴ州立大修士。三洋電機初の女性総合職として入社。カリフォルニア州立大ロングビーチ校経営学修士(MBA)。Kang&LeeAdvertising、AT&T本社などを経て現職。アサヒビール、ヤクルトなどの米国での広告戦略などをサポート。

次回は「笑顔を絶やさないことで得られる世間の評価」について取り上げます。
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