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男子名に新潮流、「音」で読み解く流行の法則

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

毎年発表される新生児の名前の人気ランキング(明治安田生命保険調べ)。2013年のトップ10は男子が「悠真」「陽翔」「蓮」「大翔・湊」「大和」「颯太」「陽向・翔」「蒼空・大輝・悠人」、一方、女子が「結菜」「葵」「結衣」「陽菜」「結愛」「凜」「ひなた・凛」「愛菜・美結・陽葵」という順位だった。

ところが、名前の読み(音)のランキングを見ると、順位が名前の表記のランキングとはかなり異なっていることに気が付く。しかも、名前の読みの人気ランキングに絞ってその変遷を調べてみると、不思議な事実や意外なパターンも浮かび上がってきた。今回は、こうした名前の読みに隠された「流行の法則」を紹介しよう。

09年から「はると」時代、「ゆうき」は10位圏外へ

表は明治安田生命保険が00年から発表している男子名の読み方の人気ランキング(トップ10)である。首位は00年から05年までが「ゆうき」、06年が「はると」、07年から08年までが「ゆうと」、09年以降が「はると」。ざっくり言うと、「ゆうき」→「ゆうと」→「はると」と首位が変遷しているのが分かる。

少し細かく見てみよう。首位だった「ゆうき」は06年以降、2位から4位で推移し、11年には7位、13年にはついにトップ10圏外に脱落。勢力後退が鮮明になった。一方、「ゆうと」は05年の4位を除くと一貫して2位以内を維持する高い人気。「はると」は03年にトップ10入りして以来、急速に順位を上げ、昨年まで5年連続で首位を保っている状況だ。

これが上位の動きである。

表記と読みのランキングが異なる理由とは?

ちなみに、男子名の表記の人気ランキングの首位は00年からの同時期、「翔」「大輝」「駿」「大輝」「蓮」「翔・大翔」「陸」「大翔」「大翔」「大翔」「大翔」「大翔・蓮」「蓮」「悠真」と推移。名前の読みの動向とはかなり異なっている。

なぜ読みと表記のランキングが一致しないのだろうか?

実は近年、「読み方が分かりにくい」「複数の読み方がある」という名前が増える現象が起きている。

たとえば、13年に表記のランキングで首位だった「悠真」の読みは「ゆうま」「はるま」「ゆうしん」、2位だった「陽翔」の読みは「はると」「ひなと」「ひろと」と様々。4位の「大翔」の読みは「ひろと」「だいと」「はると」「やまと」「たいが」「まさと」と6種類もある。

これは「名前をまず音の響きやリズムで選び、そこに好みの漢字を当てはめるケースが多いため」とされる。しかも、表記には本来の読みにはない「当て字」も認められている。

だから、読みで人気が高くても、表記では様々な名前に分かれてしまい、読みと表記のランキングが必ずしも一致しないのだ。

つまり、読みのランキングでは時代の風潮を反映した音やリズムが、表記のランキングでは人気の高い漢字や文字がより鮮明に現れているわけ。

「ゆう―」と「はる―」が二大勢力

さて、名前の読みのランキングをながめていて、面白いことに気が付いた。

ランキング上位では「ゆうき」「ゆうと」「ゆうた」などの「ゆう―」派と、「はると」「はるき」などの「はる―」派が二大勢力を形成しているのだ。

00年から03年までは「ゆう―」派が圧倒的に優勢で、「はる―」派は8位以下に顔を出す程度。ところが「はると」が3位に浮上した04年から「はる―」派が「ゆう―」派の牙城に食い込み、ジワジワと勢力を拡大。09年からは「はると」が首位を維持している。

「ゆう」→「はる」、転換点は04年

つまり、「ゆう」→「はる」という大きな流れがうかがえる。

変化の兆しが現れたのは04年。以来、激しいつばぜり合いが続いている。

「ゆう」は「悠」「優」「勇」「雄」「佑」、「はる」は「陽」「遙」「春」「温」などと表記されることが多い。

「ゆう―」派の有名人は伊セリエA「インテル」で活躍するサッカー選手の長友佑都さん(ゆうと、86年生まれ)や北京五輪などで銀メダリストになったフェンシングの太田雄貴さん(ゆうき、85年生まれ)、「はる―」派の有名人はノーベル文学賞候補の常連で日本を代表する小説家、村上春樹(はるき、49年生まれ)さんや歌手の安室奈美恵さんの長男、温大(はると、98年生まれ)さんらがいる。

このほか、「ゆう―」「はる―」ほどではないが、「そう―」「こう―」「りょう―」「しょう―」も人気が高い。これらの音の響きやリズムも赤ちゃんの名前として好まれているようだ。

「き・と・た」→「ま・すけ・せい」

もう1つの読みの特徴は名前の末尾。

ランキング全体を眺めると、「―き」「―と」「―た」という名前が多いことが分かる。さらに、最近は「―ま」「―すけ」「―せい」も急速に勢力を伸ばしている。

09年に「ゆうま」が9位に食い込んで以来、新興勢力である「ゆうま」「そうま」「そうすけ」「りゅうせい」「ゆうせい」が次々にトップ10入りした。

名前が「―き」「―と」「―た」で終わると、切れの良いサッパリした音感が残り、男らしいさわやかな雰囲気を持たせることができる。一方、「―ま」「―すけ」「―せい」には古風で野性的な響きがあり、現代人の名前として新鮮な印象を与えることができる。

「―き」は「輝」「希」「生」、「―と」は「斗」「翔」「人」、「―た」は「太」「大」「汰」などと表記。一方、「―ま」は「真」「馬」、「―すけ」は「介」「輔」、「―せい」は「生」「聖」「成」「星」などと表記されることが多い。

響きやリズムを重視、読みがパターン化?

芸能界では、瑛太(えいた、82年生まれ)、生田斗真(とうま、84年生まれ)、松田翔太(しょうた、85年生まれ)、三浦春馬(はるま、90年生まれ)らがこれらに該当する名前。スポーツ界でも甲子園で活躍した速球投手で花巻東高校から西武ライオンズに入団した菊池雄星(ゆうせい、91年生まれ)さんらがいる。

こうした有名人の活躍や人気の高さがランキングの形成に影響を与えたものと見られる。

ちなみに、「そうすけ」が11年に突然、5位にランクインしたのは、08年に公開した宮崎駿監督のアニメ映画「崖の上のポニョ」に出てくる5歳の少年、宗介(そうすけ)の影響かもしれない。

さて、ここまで分析すると、名前の読みを巡る「流行の法則」が浮かび上がってくる。

「ゆう―」「はる―」「そう―」「こう―」「りょう―」「しょう―」というパターンと、「―き」「―と」「―た」「―ま」「―すけ」「―せい」というパターンを組み合わせた名前が人気ランキングの大部分を占めているのだ。

音の響きとリズムを重視する名付けの風潮が、読みのパターン化を招いているのかもしれない。

(次回は「女子名編」を掲載する予定です)

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