A 日本の金融機関に勤めていたとき、チームで決めたことが、役員の一声で変更された。ものすごく理不尽で上司に訴えたら、「おれたちはな、サラリーマンという出口の見えないトンネルにいるんだよ」って。あぜんとして、「だから、何なんだ!」とがっかり、というより、全く意味が分からなかった。
D 以前、勤めていた会社を辞める前、上司に「最後に1つだけ確認させてくれ」と言われて、質問されて笑っちゃったことがあります。海外出張中、取引先の男性と2人で食事に行ったんです。そのことが噂になったらしいのですが、その上司が「あの2人は付き合ってるって噂があったけれど、本当なのか? オレは絶対に違うと思って、お前を守ったんだ」って。
勘違いだし、守ってくれなくてよかったし、すごいプライベートなことだし、だいたい2年も前のことをまだ考えていたなんてびっくり。
B 男性ってプライベートな話をどうして突っ込みたがるんですかね。
女性は宇宙人?
司会 だからですかね、女同士が群れると、邪推されませんか?
C かつて週末に現地スタッフの家で食事をしたんですよ。気楽な会で、別にチームリーダーだけ呼ばなかったわけじゃないのに、「僕を誘ってくれない」と、すねた上、ついには「女で集まって僕の悪口を言っている」とまで言い出して……。
全員 えーっ。
司会 いじける人がいる一方、女性に対して高飛車な男性も多いですよね。「オレの目の黒いうちは女は下に来てほしくない」とか、言われたことありませんか?
D 私は大学時代、100万回くらい言われた感じです。
C 私も「女が知恵をつけると面倒くさい」みたいなことは言われた。社会の性差を是正する取り組みとかも支援しているのに。
D 女性は宇宙人と同じといった感じに考えているのでは。多分、男性とは違う反応をする人だから扱うのが怖い、というか、どうしていいのか分からないから、こうした発言が出るんだと思う。
司会 優秀なリーダーが引っ張り、下が黙々と働くのが男社会のピラミッド。優秀なリーダーがいなくなったうえに、そこに異星人、女性が入ってきたから、まだ新しいピラミッドを造れていないんでしょうか。
B 確かに、女性の扱いは難しいと思う。総合職といっても、女性はいろんなタイプがいる。
人材の多様化に対応を
司会 草食系男子とか、男性にもいろんなタイプが出てきてます。
A そうです。リーダーとは男女問わず、様々な人材を管理する能力が求められる。ダイバーシフィケーション(多様化)が進んでいるから。
C 本当に管理能力があって、合理的な考え方をする人は、男女にこだわらないですよね。
A 性別だけでなく年齢もね。自分が必要な人材を使う。日本企業の多くのサラリーマンは結局、何をしたいかでなく、「上がり(昇進)」を目指してるから、思い切った人材活用ができない。