ブラウザーでURLを入力すると、裏側ではDNS(Domain Name System)サーバーを介してウェブページを表示している。通常は加入プロバイダーが用意したDNSサーバーを利用するが、いわゆる「パブリックDNS」に変更することもできる(図1)。グーグルやシスコといった有名企業が無料公開し、誰でも利用できる。

DNSサーバーの働きをおさらいしておこう(図2)。ウェブサイトはインターネット上の住所としてIPアドレスで管理されているが、数字の羅列では人間が扱いにくい。そこで「google.com」などのドメイン名が割り当てられている。このIPアドレスとドメインをひも付けるのがDNSサーバーの役割だ。

パブリックDNSのメリットは速さと安全性。ウェブ表示が高速化できるかは、既存のプロバイダーのDNSサーバー次第だ。一般に自社ネットワーク内で処理が済むプロバイダーのほうが速度的には有利だが、障害時はパブリックDNSに切り替えればトラブルを回避できる。また、公衆Wi-Fiの利用時には身元がはっきりしたパブリックDNSを指定して使えるのも利点だ。