日経PC21

Q:Type-Cの周辺機器をType-A端子に挿せる?

Type-Cの周辺機器をパソコンのType-A端子に接続したい。こんなときは変換端子が頭に浮かぶが、C→Aへの変換は危険だ。業界団体のUSB-IFはそうした変換端子の利用を禁止しており、無理に変換するとパソコンや周辺機器が壊れる恐れもある(図8)。ネットショップで見かけるC→A変換端子は規約違反の製品だ。

図8 Type-Cの周辺機器の端子をType-Aに変換するのは、安全面などの理由からUSB-IFの規約で禁止されている。そのような変換端子がショッピングサイトや家電量販店などで販売されていることがあるが、安全性を考慮するなら使うのは控えよう

CからAに無理やり変換すると、パソコンと周辺機器の双方がType-Aとなり、互いが「ホスト」であると勘違いして異常な電力を流そうとしてしまう。これは危険な状態だ。通常、両端がType-Aのケーブルは販売されておらず、Type-Aケーブルの周辺機器側はタイプB端子になっている。

一方でType-AをCに変換することは可能だ。この場合は両端がCとなるが、これは規格として認められており安全性も担保されている(図9)。Type-C端子はホストと「デバイス」のいずれになるかを選択可能で、両端がCでも電力をコントロールできる。

図9 周辺機器側のType-A端子をType-Cに変換することは規約上問題はないので、変換端子を使ってもかまわない。500円程度で購入できる

Q:ケーブルを中途半端に挿すとUSB 2.0で認識される?

USB 3.2のType-Aケーブルの挿し方が中途半端だと2.0で動作する──。こんな怪現象が一時、SNS(交流サイト)などで話題になった。にわかには信じ難い話だが事実であり、実際に試すと3.2ケーブルが2.0と認識された(図10)。速度も2.0に落ちるので、「いつもよりファイルのコピーに時間がかかる」などと感じたら、挿し方のミスを疑ってみよう。

図10 パソコンのUSB 3.2対応のType-A端子に、同じくUSB 3.2対応の周辺機器を接続たとき、パソコン側が2.0として認識することがある。この状態では2.0の速度に落ちてしまう

挿し方によって認識されるUSB規格が変わるのは、Type-A端子の構造上の問題(Type-Cでは起こらない)。Type-Aでは手前に2.0のピン、奥に3.2のピンが配置されており、奥のピンが最後まで挿さっていないと3.2として動作しない(図11)。これはエクスプローラーの「詳細ウインドー」で簡単に判別でき、2.0特有のメッセージが表示される。

図11 左はケーブル側のUSB 3.2端子で、端子の手前側にピンが4本、奥側にピンが5本ある。パソコン側の端子にも同じようにピンがあるが、ケーブルを中途半端に挿すと奥側のピンがパソコン側のピンに接続しないため、2.0として認識されてしまう

注意したいのは、OSがいったん2.0として認識したら、そのまま奥に押し込んでも3.2としては認識されないこと。一度取り外して再接続しよう。

(ライター 石坂勇三)

[日経PC21 2022年2月号掲載記事を再構成]