春のパソコン商戦は、Windows 11時代の本格的な到来を告げるものになりそうだ。ほとんどのパソコンが11を搭載し、CPUやストレージ容量など基本性能を高めている。今こそパソコン買い替えの好機。製品選びのツボを解説する6回連載の最終回は、デスクトップパソコン。何よりも性能重視という人に向く。拡張性があり、各種パーツを増設したり交換したりしながら長く使える点も魅力だ。
性能最優先ならデスクトップを選ぼう
性能を最優先する人は、ノートパソコンよりもデスクトップパソコンを選んだほうがよい。ノートパソコンは、デスクトップパソコンで使われているような大型のCPUクーラーを組み込めない。そのため、ノートパソコン用CPUは発熱を抑える必要があり、例えば同じ世代のCore i7であっても、デスクトップパソコン向けと比較すると性能が大きく劣るからだ。
加えて、デスクトップパソコンには、高性能な大型グラフィックスボードを搭載できるというメリットもある。また、使っているうちに性能に不満が生じた場合、デスクトップパソコンならグラフィックスボードやメモリー、ストレージなどを追加、交換することができる。
現在、デスクトップパソコンでは、第12世代Core搭載モデルが多数登場している。高精細の4K動画編集など負荷の高い作業をするならCore i7以上がお薦め。3Dゲームを利用しないならグラフィックス機能はCPU内蔵のもので十分だが、3Dゲームをとことん楽しみたいなら高性能なグラフィックスボードを搭載した製品を選ぼう。
なお、マルチメディア機能などが充実した液晶ディスプレー一体型もデスクトップのカテゴリーに入るが、このタイプに搭載されているCPUはノートパソコン向けで拡張性も乏しい。その点は覚えておきたい。
マウスから高性能で安定性にも優れたクリエーター向け

直販価格:25万2780円(2月5日時点)
●CPU:Core i7-12700●メモリー容量:32GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)+2TB HDD●グラフィックス:GeForce RTX 3060●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:Thunderbolt 4×2、USB 3.2(Gen 2x2)Type-C、USB 3.2(Gen 1)×6、USB 2.0×2、DisplayPort×3、HDMI●無線LAN:Wi-Fi 6●サイズ:幅190×奥行き490×高さ410ミリ●重さ:11.5キロ●オフィス:なし
第12世代Core i7を搭載したクリエーター向けモデル。アドビの動画編集アプリ「Premiere Pro」などの処理を高速化するGeForce RTX 3060搭載グラフィックスボードや、32GBメモリー、PCIe 4.0対応512GB SSDなどハードウエアの性能は申し分ない。冷却など安定性、耐久性を高める工夫が随所に施されている点も本機の特徴だ。


デルの高性能モデル、第12世代Core i7を搭載

直販価格:22万2285円(2月5日時点)
●CPU:Core i7-12700K●メモリー容量:16GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)+1TB HDD●グラフィックス:GeForce RTX 3060 Ti●OS:Windows 11 Home●主なインターフェース:USB 3.2(Gen 2x2)Type-C、USB 3.2(Gen 2)Type-C、USB 3.2(Gen 1)×5、USB 2.0×2、DisplayPort、SDカードスロット●無線LAN:Wi-Fi 6●サイズ:幅173×奥行き426.7×高さ391ミリ●重さ:7.62キロ●オフィス:なし
第12世代Core i7-12700K、16GBメモリー、PCIe 512GB SSDなど充実した基本性能を備えるうえに、重量級3Dゲームも快適に動作するGeForce RTX 3060 Tiグラフィックスボードを搭載。幅広い用途に高いレベルで対応する高性能な1台だ。