「一方で、視聴者の方にとって順位が低く感じられたのが、8位のSHUNTO(現BE:FIRST)でしょうね。ここの順位付けは僕も正直かなり迷ったんですが、低くしてしまいました。『Move On』での彼のパフォーマンスは本当にものすごくカッコ良かった。カッコいいんだけど、曲の解釈として合っているのかなとか、グループのパフォーマンスで考えると、ちょっとはみ出しちゃっている部分もあったかなあとか。SHUNTOに限らず、『Move On』チームは、曲が盛り上がっていくと全体的にパフォーマンスを崩してしまうことが目に付きました。
『Be Free』チームのほうを評価したのは、『One for Team, Team for One』ができていたからです。サビの部分はチーム全体が一体となって攻めてくるのに、個別のパートでは、それぞれの個性の強さを見せていました。特にJUNON(現BE:FIRST)のプリコーラス(サビの前の部分)やSOTAのラップは、ぽん!と出る部分があり、すごく良かったと思います。
今、SOTAのラップの話をしましたが、富士山合宿の当初から、個々のメンバーに特定のパートを与えて育成する方針は取っておらず、ラップ枠が特定の1人というわけでは決してありません。ボーイズグループのラップは、ソロのラッパーのそれとは違って、歌唱法の1つ。
その表現に興味がある人や適性が高い人は、今の段階ではMANATOやSHUNTO、RYOKI(現BE:FIRST)……あとRYUHEI(現BE:FIRST)やSHOTA(現Aile The Shota/BMSG所属)。彼らは僕が教えれば、すごい勢いで伸びていくと思います。特にRYOKIは伸ばす自信あるんです。今はまだ彼自身が『俺はこう見せる!』という部分が楽曲の解釈と合ってないことも割とあるんですが、僕の話さえ聞いてくれれば伸びると思います(笑)。SHOTAなんかは、今の段階でも『ちょっとこういうフロウ(歌い回し、歌い方)やって』と言えばすぐできちゃいますね。
SHUNTOは、個人的には(『擬似プロ審査』で)1位なんだよなあ……。(次回に続く)」

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(ライター 横田直子)