キャリアの棚おろしより「スキルの棚おろし」

――大手企業で「配属されて担当になったから営業職をやっている」という人が今後、自分に必要なスキルが何かを理解し、それを伸ばすためには、どうすればいいでしょう。

スキルを言語化して今までやってきたことを棚おろしすると、それがベンチャー企業から見て非常に魅力的な能力だということがあると思います。例えば、既存顧客との太いパイプの中で売り上げを拡大していくことなどは、ベンチャー企業があまり持っていない経験なので、そのようなスキルを生かせる会社はあるはずです。

転職をするとき、「どれぐらい売り上げを増やしたか」「どんな表彰を受けたか」「どこまで昇格したか」など、自分の実績の棚おろしを、皆さん一生懸命しているのですが、それがジャンルの違うところで生きるかどうかはわかりません。むしろ、自分の業務内容やその中で上げた成果について、具体的にどんなPDCA(計画・実行・評価・改善)を回したか、自分にはどんなラベル(評価・位置づけ)があるかなど、スキルの棚おろしをすることのほうが重要だと思います。

――営業を突き詰めた先のキャリアには、どんな展開があり得るでしょうか。

まずは「営業のキャリアを伸ばす」というところで3つあると思います。1つ目はプレーヤーとして「営業一筋」という人材になることです。いつも現場でお客様と対峙しながら自分のキャリアを高めていく、スペシャリスト性を高めていくというのも1つの選択肢だと思います。

セレブリックスの執行役員、今井晶也氏

そして2つ目はマネジメントサイドに行くことです。自分が成果を出すのではなく、自分のチームに成果を出させる立場へのキャリア転身があります。

3つ目はジャンルの違う営業職に就くことです。インサイドセールスからフィールドセールスに転じるとか、大手企業から中小企業に移るとか、異なる業界に入るなどの選択でも、キャリアを伸ばせると思います。

さらに「営業の周辺の職種に転職する」方法もあるでしょう。営業職は非常に「ポータブル=持ち運び可能」なスキルや能力が身につくと思います。そもそも営業は「人に行動変容を促す」というスペシャリストです。この能力は、掛け算することによって、無限にキャリアの転身が可能です。例えば「採用×営業」「マーケティング×営業」「新規事業開発×営業」などが上げられます。営業パーソンとして営業以外の職種と関わることによって、選べる仕事の幅を広げられる可能性も秘めています。

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