Men's Fashion

シン・仮面ライダー コートスタイルも“シン”

@ニュースなルック

コラムニスト いであつし

2023.4.13

映画『シン・仮面ライダー』で仮面ライダー2号、一文字隼人を演じた柄本佑さん

『シン・ゴジラ』、『シン・ウルトラマン』ときて、話題の『シン・仮面ライダー』もワクワクしながら映画館に見に行ってきた。いやぁ、同世代でもある特撮オタクの巨匠、庵野秀明監督が撮った「仮面ライダー」は、アナログな特撮技術と最新のSFX技術がいい塩梅(あんばい)で使われて、今回も元昭和の特撮好き少年なオジサンたちの期待を裏切らない最高によくできている“シン”でありました。




筆者が思わず感涙した庵野監督の細かい“シン”な演出ディテールが、池松壮亮氏演じるシン・仮面ライダーの本郷猛も、藤岡弘、氏が演じた昭和の仮面ライダー1号の本郷猛と同じように、あえてわざと仮面の後ろから襟足の髪が出ているところ。これぞまさにアナログな昭和ライダーリスペクトの極みである。サイクロン号に跨り風力エネルギーをタイフーンベルトに蓄えながら変身するシーンも、往年の1号ライダーの変身シーンを忠実に再現している。

1971年に放送が始まった「仮面ライダー」で本郷猛を演じた藤岡弘、さん

柄本佑氏が演じるシン・仮面ライダー2号の一文字隼人が、「お見せしよう」と言って変身ポーズをとるシーンも、佐々木剛氏が演じた昭和の2号ライダーの初登場シーンをしっかりリスペクトしていて、いやはや感涙ものである。

仮面を脱いでコートを着て戦うシン・ライダー

ところで、シン・仮面ライダーではコートが仮面ライダーの象徴的なアイテムとして使われている。本郷猛も一文字隼人も常にコートを着ていて、仮面ライダーに変身してショッカーのオーグ(怪人)と戦う時でもコートを脱がない。これは往年の仮面ライダーにはなかった新しい演出だ。