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写真はイメージ=PIXTA

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「イヤなことが起こったり、ストレスのかかる瞬間に出会うことは原則として避けられません。大事なのは、その悪い流れに引きずり込まれないように流れを断ち切り、いい流れに変えること」。自律神経研究の第一人者で医師の小林弘幸氏によれば、これがリセットです。ライフプランを考え、リスキリングに向き合うときにも意識しておきたい行動習慣といえるでしょう。NIKKEIリスキリングでは、リセットの考え方やノウハウをまとめた同氏の著書『リセットの習慣』(日経ビジネス人文庫)から、その一部を紹介します。3回目は、第2章「減らす、片づける、軽くなる」から3つの習慣を紹介します。

◇   ◇   ◇

「ゴール」でなく「スタート」を目指す

多くの人は定年を迎えるとき、職場のデスク周りを片づけると思います。定年退職でなくても、転職や異動でも同じでしょう。

私も3年半後には大学を辞める日がやってくるので、そろそろデスク周りを片づけ始めてもいい頃かなと思っています。

そういうと「ちょっと早すぎるんじゃないですか」と多くの人がおっしゃいますが、私にしてみればそんなことはありません。

なぜなら「何のために片づけるか」の意味合いが違うからです。

多くの人は「その職場での終わり」に向かって片づけます。いわば、ゴールに向かって片づけているのです。

しかし、生きていく上で大事なのは「ゴールに向かう意識」ではなく「スタートに向かうこと」。

私にとって大学を辞める日は終わりではなく、次の何かに向かってスタートするときです。

常に意識が向いているのはスタート。だからこそ前もっていろんなものを整理しますし、準備もします。

次の何かに向かう準備に(整理や考える時間も含めて)3年かけるとしたら、決して長すぎることはありません。むしろ一週間前になってバタバタと片づけ始めるから、次のスタートが上手に切れないのです。

3年後に職場を去ることが決まっているなら、そのタイミングから身の回りを一つひとつ整理し、次の人生や生き方を考えていく。思い出の品を整理するのではなく、次の人生に必要なものを取捨選択し、準備していく。

人生の転機で上手にリセットするコツは「ゴールに向かわず、スタートに向かうこと」です。その準備に早すぎることはありません。

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