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写真はイメージ=PIXTA

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「元気が出ない」「希望が持てない」というときは「メンタルでなんとかしようとするのではなく、まずは動いてみる。そんな具体的なノウハウが必要です」。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手、アスリート、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる医師の小林弘幸氏はこう言います。そんなノウハウを108項紹介した『整える習慣』(日経ビジネス人文庫)から、その一部を紹介します。8回目はメンタルの整え方です。

◇   ◇   ◇

落ち込んだら迷わず「階段を上り下り」

上司やお客さまに怒られた。取引先の人を不機嫌にさせてしまった。

仕事をしていれば、そんな場面は必ず訪れます。

そんなとき、多くの人は自分の席に戻り、しょんぼりと落ち込んでいたり、心の中がザワザワしたまま、できるだけ何事もなかったふうを装い、仕事の続きに取りかかるでしょう。

医学的に言って、それは得策ではありません。

「怒られて、落ち込んでいる」という時点で、自律神経は乱れ、体のコンディションは最悪。そんな状態で仕事をしても、効率が上がるはずもなく、さらなるミスを誘発するだけです。

「イライラしているとき」「気分が乗らないとき」も同じですが、「さあ、気持ちを入れ替えて、がんばろう!」などと自分に言い聞かせ「気持ちで何とかしよう」とするのはあまり効果がありません。

メンタルの問題を、メンタルで処理しようとしてはいけないのです。

そういうときこそ体の状態を整えることが一番。「心・技・体」で最初に整えるべきは、心ではなく体です。

「怒られて、落ち込んでいる」「イヤなことがあって集中できない」ときは、すぐに自分の席を離れ、階段を1、2階分上ったり、下りたりしてください。

体を動かすことで血流がよくなりますし、疲れない程度に階段を上り下りすると、そのリズミカルな動きによって副交感神経が高まり、自律神経のバランスはよくなります。

「ミスの後処理をどうするか」「取引先にどう謝るか」「次の仕事でどう挽回するか」など、事後対応を考えるのは体の状態が整ってから。いいコンディションで考えたほうが、いい方法が見つかるに決まっています。

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