日経MJ

サイズは4つ 価格は1400~4500円

大きさは鍵やカードなどがちょうど入るくらいのXSから、本や靴などを収納できるLまで計4サイズを展開。金額は1400~4500円だ。売れ行きは好調だという。

ブランドの構想から立ち上げまでにかかった期間は約1年。垣下さんが最も苦労したと話すのが、共同紙業で長年働く職人の説得だ。

そもそも梱包資材をインテリアに活用すること自体にどれだけ需要があるのか懐疑的な人が多く、なかなか理解が得られなかったという。そこで「業界内では当たり前の技術も、業界外から見るとクラフトマンシップあふれる魅力的なものなんだと訴え続けた」(垣下さん)。

商品はイロエットのウェブサイト上で購入できるほか、ユナイテッドアローズの一部店舗で商品を展開している。特にターゲットとする年齢層などは設けていないが、主にファッションやアートへの感度の高い20~30代から人気だという。

足元では、阪神梅田本店(大阪市)に期間限定のポップアップストアを出店するなど、消費者との接点拡大を図っている。今後について垣下さんは「ゆくゆくはブランドのショールームが持てるよう、まずはブランドに共鳴してくれる人を増やす機会を大切にしていきたい」と語る。

(坂本佳乃子)

1954年設立の共同紙業が2021年3月に立ち上げたブランド。貼り箱「YROHAKO(イロハコ)」のほかに、紙製のトレイ「pixel;tray(ピクセルトレイ)」などを取り扱う。居心地の良い空間に調和と刺激をもたらす商品作りを目指している。

[日経MJ 2022年6月3日付]