2014年初頭には枯渇の懸念も

次に携帯電話、PHSの国内契約件数の推移をみてみよう。

PHSは400万~500万件でほぼ横ばいなのに、携帯電話は急ピッチで増え続けているのが分かる。08年には1億件を突破し、最近では年間約700万件のペースで拡大。すでに「国民1人あたり1台」の普及率を大きく上回っているわけだ。

これに伴い、携帯電話に指定できる番号の残数は年間約700万件のペースで減り続け、「このままでは14年初頭までに不足する恐れが出てきた」(総務省電気通信技術システム課)。そこで今年11月に「070」の空き番号を新たな携帯電話として追加することを決めたのだ。

新たに使えることになった携帯電話の新規番号は約7000万。今回の措置でひとまず「10年分の余裕」が生まれた計算になる。

需要急増させた「M2M」の普及

なぜ携帯電話の台数が急速に伸びているのだろうか? 総務省電気通信技術システム課の瀬島千恵子課長補佐によると、(1)固定電話には加入せず、携帯電話だけを利用する客が増えている(2)1人で2台持ちしている利用者が増えている(3)子どもやお年寄りへの普及も進んでいる――などの背景があるという。

さらに大きく影響しているのが「M2M」というサービスの需要増加。

「M2M]とは人を介さない、機器同士の相互通信のこと。

電子書籍やカーナビ、ゲーム機、遠隔計測などに携帯電話回線が使われるため、近年、携帯電話の番号需要が急増している。これにより電気、ガス、水道の遠隔検針、自動販売機の在庫管理、カーナビへのリアルタイムの情報提供、ワイヤレスによる電子マネーやクレジットカードの決済などが可能になっているのだ。

今後も「M2M」の番号需要は膨らみ続けるとみられており、「将来の需要として数億~数十億に達するのでは」という試算もあるほど。PHSの番号需要は今のところ横ばいなので、ひとまず緊急措置として携帯電話の番号に「070」を追加し、急場をしのごうという方針だ。

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12ケタ化は見送り、需要動向を注視
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