旅を快適にしてくれるグッズ
何でもランキング
自分の用途にあわせて
寒さの中に春の気配が漂い始め、旅行の計画を練る人が増えてくるころだろう。円高で海外に出かけやすく、格安航空会社の参入など学生の卒業旅行の好条件もそろう。専門家に旅を快適にしてくれる便利な旅行用品を選んでもらったところ、様々な場面で使えるアイデア製品がそろった。
ランキング上位を占めたのは、国内外を問わず使える製品だ。圧倒的な支持を集めた1位の「シスプラ」だけは海外でしか使用できないが、それ以外は汎用性の高いものが目立った。
スーツケースのスライドハンドルに手荷物を固定する2位のベルトや5位の折り畳みバッグは、旅行だけでなく、出張時にも重宝しそうだ。4位に入った着圧ソックスや8位の保湿マスクのように主に飛行機での使用を念頭に開発されたものでも、電車やバスで旅行する際にも愛用する人は多い。
9位のコンパクトな旅行用枕は、息を吹き込めば簡単に膨らむので、長時間の移動を余儀なくされる場合にはバッグに入れておいてもよい。
旅行以外のシーンで活用できるものも多い。3位の衣類圧縮袋は普段の生活でも収納スペースを省くのに役立つ。7位の計量器は宅配便を送るときの重量計測などに、10位の旅行用ポーチはフィットネスクラブやプールに持って行っても便利だ。6位の洗濯用パックは「防災アイテムとしても使える」(斎藤幸男さん)という声が挙がった。
旅行用品は、なくても何とかしのげるものの、あれば旅を快適にしてくれるものが多い。ほかにも気圧調整機能付きで飛行機の離着陸時の耳の痛みを軽減する耳栓や、立体構造でアイメークが取れにくいアイマスク、伸び縮みするひも状のダイヤル式ロックなど工夫を凝らした製品が雑貨店や通販サイトにそろっている。自分の旅の用途にあったものを選んでみてはいかがだろうか。
手元にあるものでも工夫を
快適・便利グッズがない場合は手元にあるもので工夫できる。例えば旅先での下着やTシャツなど小物の洗濯。シンクや風呂場を使い、洗ってすすぐところまではできても、脱水で困ることが多い。そのときはバスタオルにくるみ、手で押すなどして水分をおおむね取った後でバスタオルごとくるくると巻けばきれいに脱水できる。
長時間の移動では、エコノミークラス症候群の予防が大切だ。水分を多めに取るのは鉄則。意識的にトイレに行くなどなるべく体を動かし、利尿作用のあるコーヒー、紅茶、アルコールは控えめにした方がよい。
調査の方法 複数の専門家に大手雑貨店や通販サイトで購入できるおすすめの製品を挙げてもらい、その中から25商品を選出。機能や使いやすさ、価格の手ごろさ、デザインを踏まえて順位を決めた。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
井門隆夫(井門観光研究所代表取締役)▽沖島博美(旅行作家)▽郷らむなほみ(フリーランスライター)▽斎藤幸男(東急ハンズ新宿店トラベル用品担当)▽嶋田美保(地球の歩き方T&E通信事業部仕入れ担当)▽高木英二(近畿日本ツーリストグループ ツーリストエキスパーツ所属海外添乗員)▽田中寛子(渋谷ロフト販売促進)▽種村実穂(旅行作家)▽寺田直子(トラベルジャーナリスト)▽富本一幸(トラベルニュース編集長)▽松田朝子(「女性の旅研究会」サイト管理者)▽吉田友和(旅行作家)▽和田一真(JTB商事 J's旅道具池袋店店長)
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