休日華やぐ ティーバッグの紅茶
何でもランキング
国内の専門店が上位に
休日にのんびりしたいときや、仕事で疲れたときなど、一杯の紅茶があるとほっとするもの。紅茶は産地や茶葉によって様々な個性がある。春のティータイムにふさわしい茶葉を、紅茶研究家らに試飲した上で、選んでもらった。
今回のランキングでは日本人オーナーが現地の茶園から直接茶葉を買い付けている国内紅茶専門店が上位を占めた。
1位の商品を販売するジークレフは1996年に東京・吉祥寺で創業したティーサロン兼茶葉専門店。川崎武志社長が産地を訪れ、生産者や栽培方法などにこだわった茶葉を常時50種ほど扱う。3月ごろまでのおすすめが「ダージリンオータムナル シンゲル農園」。手摘みした有機栽培の新芽の茶葉で、うまみが濃厚だ。
店頭では気軽に試飲させてくれる。品種や農園によって味が違うので、飲み比べるのも楽しい。2位と3位を販売するのも、それぞれ農園主とのつながりが深い日本人オーナーの紅茶専門店。旬の上質な茶葉を種類豊富にそろえており、多くのレストランでも使われている。
贈答用やパーティーに向く紅茶もある。日本の春をイメージできる紅茶が2位の「桃の花」。上質な茶葉に淡いピンクの桃の花を散らしている。見た目もかわいらしいので、「入学祝いなど贈り物にもぴったり」(こすだゆきこさん)という。
甘酸っぱいシャンパンとイチゴの香りが華やかな7位は、濃いめのアイスティーにして、ソーダ水や刻んだ果物を加えるとパーティーの乾杯にも向く。
また、紅茶になじみの薄い人向きの商品もある。強めの香りが苦手な人には10位がおすすめ。「ふわ~っとした優しい味」(高野健次さん)なので万人向けだ。ミルクたっぷりが好みなら、4位や5位が向く。好みの紅茶を見つけて、ゆったりと味わってみてはいかがだろう。
最初にカップ温め、蒸らす際は蓋
自分1人分でも手軽に楽しめるのがティーバッグ。最近は袋が三角の形状のものや、3位「ダージリン」のように細かい茶葉を使うことでより抽出しやすいように改良されている。おいしく入れるコツは、最初にお湯でカップを温め、蒸らすときには受け皿などで蓋をする。透明感があり香り高い紅茶ができる。
(1)バッグを振る(2)2度漬けする(3)最後に絞る――。この3つは入れる際に避けた方がよい。バッグを振ったり、絞ったりすると雑味やえぐみが出るからだ。1パック(約2グラム)はカップ1杯分。2杯目は新しいティーバッグを使う方がよい。
調査の方法 百貨店の売れ筋や専門家の推薦をもとに取り寄せ可能なティーバッグの紅茶29銘柄を候補とし、専門家にブラインド方式で試飲してもらい、おすすめの10銘柄を挙げてもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
aiko*(お取り寄せ生活研究家)▽秋山浩通(紅茶専門店「ザ・ダージリン」ティーテスター)▽磯淵猛(紅茶研究家)▽畔田隆弘(三越伊勢丹銀座店食品営業部マネージャー)▽桑原珠玉(『おいしい紅茶の愉しみ方』著者)▽こすだゆきこ(お茶と果物セミナー講師)▽下井美奈子(スイーツコーディネーター)▽高野健次(「TeaHouse TAKANO」ティーテスター)▽沼倉治美(ソムリエール・ティーインストラクター)▽野中嘉人(紅茶文化研究家)
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