新年の目標は高ければ高いほど…やっぱり三日坊主?
目標たてる自分が好き
元日の朝、心を落ち着けて墨をすり半紙に大きく清書した。「体重5キロ減」。今年の目標だ。出かけるとき、目に入るようドアに貼るのも例年どおり。なのに、やっぱり三日坊主。節度ある食生活はどこへやら。
家族は「今年もか」とあきれている。常に意識しようと手帳に目標を記してもだめだった。1月は自分の意志の弱さを嘆きつつ過ぎていく。
正直なところを言えば、私は目標をたてる自分が好きなのだ。大学受験当時は「8月までに英単語3000語習得」などと、試験日までの詳細な勉強計画を作った。それだけで合格したような気分になれたからだ。毎年目標に掲げるダイエットもそう。
でも、現実にはその後の努力がものを言う。受験がうまくいったのは、母が「勉強しなさい」と連日励ましてくれたおかげ。いい大人の私に「食べ過ぎるな」なんて言うはずもない。
むなしく貼られた半紙をどうするか。思いあぐねているとゴミ箱から去年の手帳に記した「マイナス5キロ」という文字がのぞいていた。まだ11カ月ある。三日坊主を繰り返しても多少の効果はあるかも。とりあえず、今年の目標に「脱三日坊主」を加えておこう。
達成できなきゃ給料が…
新年を機に、今年こそはと目標をたてる。そんな思いに若い人が駆られるのはよくわかる。三日坊主で終わるのもよくある話だ。
目標がどんなに壮大でも、一歩踏み出さない限り何も始まらない。だから目標は大切。だが、最近は、最終的にそれが達成できないと意味がない、ともつくづく感じる。だから壮大な目標は掲げない。三日坊主になることもなくなった。
というのも、いまどきの会社はどこも上司と定期的に面談し、目標の達成度を確認するようになったからだ。しかも、その結果が給料を左右するのだからたまったものではない。ならば、およそ実現可能な目標しか書けない。高い目標を掲げても、達成できなければ自分の首を絞めるだけ。
仕事はさておき、プライベートでは大きな目標をちゃんと立てているよ。「ゴルフのスコア100切り」とか「月最低10冊読破」とかね。残念ながら、ここ数年クリアできずにいる。
もっとも、こちらは好きでやっているから三日坊主になるはずもない。ゴルフは月1回だとハードルは結構高い。でも、挑み続けるのが楽しいのだから、いつか必ず達成できるはずさ。
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