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五輪メダル争い、世界での日本の立ち位置は? 編集委員 小林明

2014/3/7

 17日間の熱戦を繰り広げた冬季五輪ソチ大会。日本は男子フィギュアスケートの羽生結弦選手が金メダルを手にしたほか、スノーボード男子ハーフパイプで平野歩夢選手、ジャンプ男子ラージヒルで葛西紀明選手が銀メダルに輝くなど金1、銀4、銅3個の計8個を獲得。冬季では1998年長野五輪の10個に次ぐメダルを手にした。

金メダルを掲げて笑顔の羽生=写真 柏原敬樹

 では、過去の冬季、夏季五輪での日本の獲得メダル数はどのように推移してきたのだろうか? メダル獲得に力を入れる韓国などと比べながら振り返ってみると、興味深い事実が浮かび上がってくる。「スポーツ立国」を目指す日本の世界での立ち位置を探ってみた。

■中・韓の後じんを拝する日本

 まず現状の金1、銀4、銅3個の計8個は世界でどんな位置付けだろうか?

 メダル総数のトップはロシアで33個。次いで米国28個、ノルウェー26個の順。アジアでは中国が9個、韓国が8個。日本は韓国と並ぶ8個で世界では12位という位置付けだ。

 一方、金メダルの獲得数で見ると、ロシア13個、ノルウェー11個、カナダ10個の順。アジアではそれぞれ3個で並ぶ中国と韓国の後じんを拝しており、世界では17位につけている。

 「ソチ五輪では日本は92年アルベールビル大会の7個を上回り、98年長野大会の10個に次ぐメダルを獲得するなど健闘した。だが、金メダルの獲得は1個にとどまり、長野大会の5個には遠く及ばなかった」。これが現状の評価だ。

 続いて、過去の推移をさかのぼってみよう。冬季五輪の日本のメダル獲得状況を表にすると、さらに大きな流れが見えてくる。

 獲得数が一気に増えたのは、選手強化策が実り始めた92年のアルベールビル大会。72年の札幌五輪を除くと、1大会で2メダル以上を獲得できずにきたが、92年のアルベールビル大会では金1銀2銅4の計7個を獲得。続く94年のリレハンメル大会では金1銀2銅2の計5個を獲得し、98年の自国開催の長野大会で金5銀1銅4の計10個を獲得してピークを迎える。

 だがその後は低迷が続く。

 2006年のトリノ大会では金1個にとどまり、代わって力を付けてきた韓国に大きく水をあけられてしまう。14年のソチ大会でその韓国にメダル総数でようやく追い付いた状況だ。

■効率重視の韓国、ショートトラックでメダル約8割

 そもそも人口規模でも経済力でも日本より小さい韓国に、日本はなぜ負けているのだろうか?

 メダル獲得の内訳を競技別に日韓で比較すると、意外な事実が浮き彫りになる。

 日本はスキージャンプとスピードスケートでそれぞれ全体の3割程度を獲得。フィギュアスケートやスキーノルディック複合などでも健闘しており、ウインタースポーツの裾野は徐々に広がっている様子がうかがえる。

 一方、これとは対照的なのが韓国。実に約8割をショートトラックが占めるという特異な構造なのだ。

 「言い方は悪いが、大国がしのぎを削るメジャーな種目では勝負せず、メダルを比較的取りやすいマイナーな種目に狙いを絞ってメダルを効率よく量産するのが韓国の戦略」。スポーツ関係者はこう分析する。

 確かに韓国人選手が活躍する種目はかなり限られているという印象が強い。メダリストには兵役の免除などもあり、メダル至上主義が日本よりも徹底しているようだ。より多くの種目での選手育成を目指している日本とはかなりスタンスが異なっている。

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