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男女差くっきり 海外ドラマ、人気ランキング 日経エンタテインメント!

2015/5/7

チャレンジングな作風のドラマが次々と生まれ、活気づく米国テレビ業界。日本での海外ドラマの人気作も様変わりしている。そのレンタルランキングを属性別に集計してみると、男女や世代によって、好まれる作品が大きく異なっていることが分かった。人気の理由を分析しつつ、新しいトレンドを探ってみた。

映画界のスターやスタッフの参入などによりクオリティーの高い作品が次々と生まれ、黄金時代を迎えたといわれる米国ドラマ業界。日本での人気作も様変わりし、男女や世代別によっても好まれる作品に大きな違いが見られる。2014年のTSUTAYA年間レンタルランキング(2014年2月1日~2015年1月31日)を基にみてみよう。

まず男性は、20代が『ブレイキング・バッド』、30~40代と50~60代は『アンダー・ザ・ドーム』が一番人気。『ブレイキング・バッド』は高校の化学教師がドラッグ精製に手を染める過激な話題作。TSUTAYA商品本部MD部映像ユニットレンタルチームの中山知美氏は、「各界の著名人が推すなど、ネットやラジオ発の口コミで若者層に人気が広がった」(以下、同)とみる。『アンダー・ザ・ドーム』はスティーヴン・キング原作、スティーヴン・スピルバーグ製作という大物のタッグに加え、町が突然ドームに覆われる奇抜な設定とミステリー要素が男性受けしている。

男女・世代別 2014年 TSUTAYA年間ランキング(20代)。2014年2月1日~2015年1月31日までの1巻平均のレンタル数をランキング化したもの。シーズンの各巻合計ではなく、1巻平均でのレンタル数のため、巻数が多い作品ほど有利になる不均衡は是正されている。TSUTAYA調べ(以下、同)
男女・世代別 2014年 TSUTAYA年間ランキング(30~40代)
男女・世代別 2014年 TSUTAYA年間ランキング(50~60代)

30~40代で『ウォーキング・デッド』が3作入り、圧倒的に支持されているのも目を引く。ゾンビという題材と『ショーシャンクの空に』などの映画監督フランク・ダラボンが製作総指揮を努めたことで映画好きの層を引きつけたようだ。

50~60代に人気が高いのは、2作入った『ゲーム・オブ・スローンズ』。架空の7王国による覇権争いを壮大なスケールで描く大河ドラマ。歴史大作的な要素がふんだんに盛り込まれている点が年配層に響いた。

高校教師が家族のために麻薬を精製。ガンで余命2年と宣告された高校の化学教師が、家族にお金を残すために麻薬精製の犯罪に手を染める。設定の面白さや変貌を遂げる主人公への共感から、海外ドラマ通の間で評価が高まり、口コミで人気が拡散。SNSでの評判も若者層の興味を促した(ソニー)
ゾンビと生存者集団を巡る壮絶な争い。ゾンビが支配する世界で暮らす生存者たちのサバイバルを描く。シーズンが進むにつれ、ゾンビとの戦いよりも、生存者集団間の抗争に話の重点が移り、極限状態を生き抜く濃厚な人間ドラマが展開。映画好きの層を中心にコアなファンが増えている(KADOKAWA)

■キラキラ感が女心をつかむ

女性では、20代と30~40代は『ゴシップガール』、50~60代は『SHERLOCK/シャーロック』がトップ。ニューヨークを舞台に若者セレブの青春模様を描く『ゴシップガール』は「ファッションや暮らしぶりのキラキラ感が、若い女性の心をつかんだ」。

30代以上に高く支持されている『BONES‐骨は語る‐』は、被害者の骨を手がかりに男女コンビが難事件を解決する。「登場人物たちの人間模様を重点的に描いているので、刺激的な描写も緩和され、安心して見られる人気シリーズとなっている」。

NYで暮らすセレブな若者たちの青春。NYの高級住宅地に暮らす高校生のスキャンダラスな日常を描いて始まった本作も、第6シーズンでファイナル。ファッション、恋愛、セレブな生活など、日本の若い女性のあこがれを凝縮したような内容で、近年の女子向け海外ドラマで最大のヒットシリーズに(ワーナー)
被害者の骨を手がかりに難事件を解決。女性法人類学者の主人公が、現場に残った被害者の骨を調べて、男性FBI捜査官と共に事件を解決する。犯罪捜査の刺激的な描写も適度にありつつ、男女コンビものお約束の恋愛模様も楽しめ、1話完結で気軽に見られるため人気シリーズに(20世紀フォックス)

現代ロンドンを舞台にホームズが活躍。ホームズ役のベネディクト・カンバーバッチが大ブレイク。劇中では、人嫌いだったホームズがワトソンと出会うことで、人に対する優しさが次第に芽生えてくる様子が描かれるなど、女性が“放っておけない男”のキャラ全開。全世代のハートをつかんだ(KADOKAWA)
突然現れたドームに覆われた町の運命。小さな町が突然、巨大ドームに覆われ住民が閉じ込められる。追い詰めれた人間の本性が次々と暴かれるというスティーヴン・キング原作らしい展開。製作総指揮に名を連ねるスティーヴン・スピルバーグとの大物タッグの話題性も大人を引きつけた(パラマウント)

『SHERLOCK/シャーロック』は全世代で人気が高いが、50~60代では最新作のシーズン3が1位なのに対して、20代では初期シーズンが上位にくる。シャーロキアンと呼ばれる熱心なホームズファンの年配層から火がつき、ホームズ役のベネディクト・カンバーバッチ人気で若い層に認知が広がっているようだ。カンバーバッチは、「スター然としたこれまでのハリウッド俳優と違い、英国紳士の知的なスマート感が受けている」という。

『24‐TWENTY FOUR‐』『LOST』『プリズン・ブレイク』『HEROES/ヒーローズ』の4強がブームをけん引した2000年代と比べると、今は日本に上陸する海外ドラマの本数も増え、題材やジャンルの幅が大きく広がっている。バラエティーに富んだ作品群がそれぞれに存在感を放ち、男女や世代で異なる、ファンの多様なニーズに応えているのだ。

海外ドラマのレンタル利用者で一番多いのは20代男女。一方、世代別のレンタル数を見ると、一番多いのは30代男女。世代が上がるほどレンタル数の比率のほうが高いことから、世代が上がると何回も借りるヘビーユーザーが増える傾向にあると考えられる。男女比は53:47でやや男性が多いものの、ほぼ半々といえる

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(日経エンタテインメント!編集部)

[日経エンタテインメント! 2015年4月号の記事を基に再構成]

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