赤楚衛二 転機はたくさん、たぶん全部つながっている赤楚衛二インタビュー(下)

日経エンタテインメント!

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2020年10月期に放送された連ドラ『チェリまほ』が海外でも反響を呼ぶヒット作となり、若手主演俳優の1人として急激に注目度が増した赤楚衛二。前回の「赤楚衛二 『チェリまほ』は本当に宝物になりました」に引き続き、今回は俳優人生のこれまでについて振り返ってもらった。

1994年3月1日生まれ、愛知県出身。15年に俳優デビュー。近年の作品は、連ドラ『イノセンス 冤罪弁護士』、『わたし旦那をシェアしてた』(共に19年)など。出演映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は8月13日公開予定(写真:橋本勝美)

俳優活動をスタートして、最初の現場は映画『ヒロイン失格』(15年)。その後に訪れた大きなチャンスは、『仮面ライダービルド』(17年)。このときに、撮影にまつわる基礎が学べたという。

「すごく勉強になりました。それまでは現場でも分からないことが多かったので、心もとない不安みたいなものが大きかったんですけど、1年間同じ作品に携わることによって、カメラワークとか、いろいろな部署の人たちの役割を全部認識できるようになって。こういうカット割りをするとこんなふうに見えるんだ、みたいなところから知ることができました。

アクションに取り組んだことで、体の使い方を学べたのも財産です。現場のことがよく見えるようになって、『このスタッフさんはこういうことをやってくれていたんだな』って思えるようになったのは、『ライダー』からです。

キャリアでいうと、転機になった作品はたくさんあります。選べないくらいに。舞台『黒子のバスケ』(16年)から始まり、演出家の中屋敷法仁さんとのご縁もあって、同じ年に『露出狂』に出させてもらえて。(役者が)23歳以下限定の舞台だったんですが、初めてメインになるなかで、自分が最年長でまとめなきゃいけないポジション。いろいろと悩んだ時期でしたね。

でも、配信ドラマの『仮面ライダーアマゾンズ シーズン2』(17年)のときに、その苦悩を生かせたと思いますし、その後に日曜朝の『仮面ライダービルド』という流れなので、たぶん全部つながってるんですよね。

他には、連ドラ『わたし旦那をシェアしてた』(19年)を見てくださった方も多いですし、もちろん、連ドラ『ねぇ先生、知らないの?』(19年)や映画『思い、思われ、ふり、ふられ』(20年)も。どれか1つというよりは、全部巡り合わせ、ご縁だったのかな、と思います」

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事務所の先輩の影響は受けていそう