2021/2/17

仕事で差がつく!ビジネス思考法

こうやってシステムを記述すると、異なる問題なのに同じパターン(原型:プロトタイプ)になることがよくあります。原型に応じて、陥りやすい過ちや取るべき対処法が知られています。どの原型かが分かれば、具体的な打ち手を考える糸口になります。

たとえば、先ほどのリストラの話は、「応急処置の失敗」というパターンです。対症療法的を施しながら、抜本的な解決策を並行して実行していけば、悪循環を防ぐことにつながります。

思い込みを打ち壊す

システム思考では、因果関係の構造を変えることで問題解決を図ります。

具体的には、新しい知識、方針、業務プロセスなどを追加し、新たなループを加えることを考えていきます。あるいは、ループを壊すことで、好ましくない結果が現れないようにしたり、弱めたりすることができないかを考えます。

そのためには、前提となる考え方(メンタルモデル)を変えなければいけません。「努力すれば成績が上がる」「疲れたら頑張りが効かない」といった固定観念(思い込み)を打ち壊すのです。

「いついかなる場合も100%そうのか?」「1ミリも変えることはできないのか?」と疑いをかければ、努力しないで成績が上がる方法や、疲れても頑張れる方法が見つかるかもしれません。まさにここが構造を変えられるかどうかの正念場となります。

私たちの身の回りで起こる問題は、何度も同じことを繰り返し、パターン化することがよくあります。それは、悪循環やジレンマの構造を持っているからです。そんな構造をつくる元になっているのがメンタルモデルです。

システム思考ではそう考えて、新しいメンタルモデルをつくることで、新しい構造をつくり、解決が難しかった問題を変革します。実際には、かなり練習を積まないと身につかない思考法ですが、この考え方だけでも覚えておくと重宝します。

堀公俊
 日本ファシリテーション協会フェロー。大阪大学大学院工学研究科修了。大手精密機器メーカーで商品開発や経営企画に従事。1995年からファシリテーション活動を展開。2003年に日本ファシリテーション協会を設立、研究会や講演活動を通じて普及・啓発に努める。著書に「ファシリテーション入門第2版」「会議を変えるワンフレーズ」など。

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