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瀬戸欣哉・LIXILグループCEO

瀬戸欣哉・LIXILグループCEO

中高一貫の名門私立校、武蔵高校・中学(東京・練馬)。開成中高麻布中高と並ぶ「男子御三家」と呼ばれた進学校で、LIXILグループ最高経営責任者(CEO)の瀬戸欣哉氏(60)は多感な青春時代を過ごした。商社マンから起業家、そしてプロ経営者として数々の苦境を打破してきたタフガイは、武蔵で何を学んだのか。

武蔵時代、朝の日課があった。

登校したら、まず机をベランダに運ぶ。授業をよくサボっていたからです。各教科の先生は授業の開始前に出欠をとるのですが、空席の机を見て欠席かどうかを判断する。だったら、机そのものを教室の外に出せば、分からないじゃないかと。一種の発想の転換ですね、結構うまくいきました。ただマネする同級生も出てきたので、結局ばれましたが(笑)。

授業をサボっても特に何かしていたわけではない。バスケットボールをしたり、近くの喫茶店で漫画を読んだり、仲間と雑談をしたりして、無為な時間を過ごす。当時はバスケと女の子ぐらいしか興味がなかった。文化祭に雙葉学園や女子学院の女生徒を呼ぶにはどうしたらいいかとか、そんなことばかり考えていた。たまに他校の生徒とケンカをしたりして、羽目を外しすぎて大目玉を食らったこともありました。

子供の頃は、とにかく大人が手に負えないわんぱく少年でした。学校の先生に叱られたら、悔しくて校内にバッタを100匹放すようなとんでもない子供だった。規律や規則に縛られるのは大嫌いで、宿題もやっていかなかった。親は何度も学校から呼び出された。

公立中学なんかに行くと、もっと厳しいルールを課されると思っていた時、3つ年上の武蔵中に通っていた兄からこう言われた。「お前みたいなやつはうちがいいんじゃない。校則らしい校則もなくて自由だし、授業をサボっても平気だぞ。休講も多いしね」。それで武蔵に行こうと決めたのです。

それで進学塾にも通い始めた。ただ、通常の暗記中心の勉強をしてもあまり意味はなかった。武蔵は奇問難問というか、発想力や記述力を問うユニークな問題が多かったからです。この社会問題に対して君の意見を書きなさいとか、理科だと観察問題とか、事前に問題を予測して「傾向と対策」の準備をしても対応できない。もともと武蔵は考えることを重視し、同じ解答など求めていない学校でしたね。

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