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キャリアをつくる戦略読書

2020/9/1

キャリアをつくる戦略読書

野村総研は1万人調査の結果として、「こだわる」購買スタイルの人が全体の約3割で、残り7割はモノやサービス自体にはこだわりがない人たちだとしました。でも、実際にはそんなにきれいに分かれません。一人一人の中で、こだわりのあるものや無いものは、混然一体となり「悩み」を生み出しています。

だからそれらおのおのに、こだわりの「レベル」を定義しましょう。「レベル」は、こだわる・こだわらない、の2レベルでも、すごく・少し・全く、の3レベルでもOKです。

お客さんに対して出す提案書ひとつにしてもそう。すべての面でこだわっていたら時間がいくらあっても足りません。例えば、CMの提案だとして、

こだわる:全体のストーリーと音楽(イメージでなくサンプルを実際につくる)
こだわらない:個々のパーツの出来や詳細な業界・商品分析

という割り切りもあるでしょう。実際これで百戦百勝を誇った人もいます。

ここでの目的は、「分ける」ことで悩む時間を減らすこと。なので、「こだわらない」と決めるモノやコトは、思い切って多めに取りましょう。そして、こだわりレベルごとに、対応行動に差を付けること。例えば、「考える時間」や「誰が考えるか」で差を付けるのです。

これだけで、自分が考えるべきコトが減り、整理すべき対象が減ります。

「早めにやる」:難しい問題ほど気分や調子がダイジ

仕事が渋滞せず流れるようにするための、一番重要な技が「早めにやる」です。正確には「早めに着手する」こと。特に難しい問題の場合にはこれが必須なのです。

ヒトには必ず「気分」や「調子」があります。全体的にも、そして種類別に細かくも。仕事にやる気が出る日、出ない日。ある作業が進む日、進まない日。仕事はダメだが本は読みたい日。

でも締め切りに追われていたら、そんなぜいたくは言ってられません。気分や調子がいくら悪くとも、ムリにアウトプットをひねり出すしかなくなる。でも、しょせん大した成果物は得られず、時間だけが過ぎていきます。生産性とは、成果物÷投入時間、だというのに、これほどのムダがあるでしょうか。

早めに手をつければ、このムダが無くなります。調子の良い日だけその難問に取り組めばいいのですから。

仕事を「早めにやる」ことのもう一つの価値は、その仕事が「どれだけ大変かわかる」ことです。根本的に自分の手に余るモノは、いくらやっても成果が出ないので、生産性はゼロです。本当は仕事を引き受ける前に、判断できればいい(もしくは上司が判断すべき)のですが、ちゃんと手をつけないと分からないときも多いでしょう。それが締め切り間際にわかったら最悪です。本当に。

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煮詰まったら抗わずに「寝る」こと
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