EXILE HIRO ソーシャルディスタンスライブへの思い

日経エンタテインメント!

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今年、6年に1度の祭典「LDH PERFECT YEAR 2020」で年間300万人以上を動員するライブを予定していたLDH。その計画は、新型コロナ感染症拡大で大きな変更を余儀なくされた。緊急事態宣言が全国的に解除された後の6月10日には、去る2月26日から12月26日までの全168公演の中止を発表した。

1990年に「ZOO」のメンバーとしてデビュー。99年「J Soul Brothers」を結成、2001年「EXILE」と改名して再始動。パフォーマー兼リーダーとして、EXILEを国民的グループに押し上げる。13年パフォーマーを勇退。15年12月、芸術文化活動などで優れた功績を挙げた人に贈られる文化庁長官表彰を受ける

しかし、その5日後の6月15日には、サイバーエージェントとの新たな動画配信サービス「CL(シーエル)」のローンチを明らかにした。同時に「LIVE×ONLINE」「ソーシャルディスタンスライブ」の開催に向けて動いていることを告げ、エンタテインメント界にワクワクするような希望を振りまいた。

LDHのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるEXILE HIROに今の思いを聞いた。

「新型コロナウイルス感染症の拡大が始まって以降、日頃からサポートいただいている医療関係の皆さんを通じて『LDH新型コロナウイルス感染症対策専門家チーム』を立ち上げました。様々なメディアより発信された情報から得られる知識はありましたが、僕らエンタテインメントの世界独特の環境でどう未知のウイルスと闘うのか。また、政府や自治体の方針に従うのはもちろんですが、それと同時に大切なのは、新型コロナウイルス自体がなくならない今、どうすれば“安全”な状態が作れるか。そのためには、行政などの基準だけでは判断できないので、医療現場の『生の声』をもとに自ら対策することが大事だと思い、専門家メンバーに僕らのエンタテインメントの生業や特性などを理解してもらったうえで、その都度、相談できる体制を取りました。

自分たちのようなエンタテインメント業界はとても目立つ職業なので印象やイメージも大切だと思いますし、またファンの皆さんへの影響力もありますので、そういう意味でも、専門家の皆さんと連携し対策しているという説得力が絶対必要だと思ったんです。エンタテインメントの世界はとてもにぎやかで派手な印象なので、いくら安全対策を万全にしていても風評被害を受けやすい。そこは正直つらいと感じることが多かったですし、厳しさも感じました。しかし、僕らの職業の宿命なんだと覚悟も決まりましたし、とても勉強になったと思います。

当初は、夏以降にはライブ公演が100%の状態で再開できるんじゃないかと考えていたのですが、専門家の皆さんに相談したところ、それはかなり難しいだろうと……。まず、その考えから根本的に正していくべきだとアドバイスをいただきました。ただ、100%の再開は難しくても、条件付きならできることはあるかもしれない。そう考えて、様々なパターンを想定して何があっても対応できるように準備してきました。

一方で所属アーティストのみんなとは危機感を共有し、これまでとはまた違ったコミュニケーションを取ることができたようにも思います。メンバーから今後のLDHのエンタテインメントについて発信を継続することで、ファンの皆さんの安心にもつながります。メンバー自身にとっても自分たちが今どういう状況で、これからどこにLDHが向かおうとしているのか把握するのはとても大切なことなので、常にLDHで今何が起きていて何を準備しているかをアーティストにはこまめに伝えていました。新しい動画配信サービス『CL』についても昨年から準備していたので、スケジュールに関してはもちろん、狙いや意図についても徹底的に共有しました」

コロナを機に進んだ意識改革

「オンラインでのライブを含めてどのようなプランでCLを盛り上げるのか。そして、100%の状態で興行が再開できなくても、今年の自分たちのライブやイベントなどをどのようなプランで表現していくのか。2021年のビジョンやテーマも仕切り直して、そこにアーティスト全員がチーム一丸となり向かっていくロードマップを作り、LDH全体を盛り上げていけるように注力してきたように思います。僕やスタッフで何度も話し合った後に、各グループのリーダーを中心に共有し、メンバー会議も定期的に行うなかで今後の活動への様々なアイデアが出てきたので、それを具体化していきました。コロナ禍によってほとんどのアーティストのツアー予定が止まりました。最初こそメンバーに戸惑いはありましたが、新しいビジョンに向かって自分たちができることに最善を尽くして頑張るしかないと、開き直れたんじゃないかと思いますし、そのビジョンが見えていたからこそ、不安を感じる暇もなかったように思います。

何より一番大きかったのは、意識改革。例えば、今までなら1つのグループに何かあっても別のグループでカバーすることができましたが、今回ばかりはものの見事に全部ダメ(苦笑)。興行中心で会社が回ってきたので、そこが止まると会社の経済活動が止まるというリアルな現実を目の当たりにしたことを機に、徹底的に意識改革を進めたんです。

そうすることにより、メンバーの意識がとにかく“LDHのために”と基本に立ち返って、これから始まるCLに向けた発信をしようというマインドになり、LDHとしての結束力がより高まったと思います。彼らも危機感で身が引き締まる想いだったのではないでしょうか」

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ドーム規模の公演への対策
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