シャトーブリアンTシャツはパチモン(偽物)が出ているほど人気があるらしくて、カラーバリエーションも黒の他にも白や赤、パステルカラーもあり、英文字のロゴが袖にプリントされたスエットやロンT、ロゴ入りキャップなども作っている。

Tシャツのロゴデザインは、堀江氏がユーチューブの「ホリエモンチャンネル」で「Men’sファッションバイヤーが教えるおしゃれの法則」などの著書で人気のメンズファッションバイヤー、MBとのトークで語っているが、ちゃんとしたデザイナーが作っているらしい。

なんでもデザイナーは、人気ロックバンド「ONE OK ROCK(ワンオクロック)」のステージ衣装なども手掛けているのだそうだ。ナルホド、それでシャトーブリアンTシャツなんか意外とセンスよくて、ブランドロゴTとしてもおしゃれに着られるデザインなのだね。

堀江氏はこの黒Tシャツによくスカジャンを合わせて着ていたりするが、実はホリエモンの黒Tシャツファッションは今に始まったことではない。

ナベツネに一喝された「ジル・サンダー」Tシャツ

筆者は堀江氏がライブドアの社長だった頃の2004年にインタビューしたことがあって、なんとその時のインタビューのテーマも黒Tシャツだったのだ。

近鉄球団の買収について会見。黒Tシャツはトレードマークに(2004年6月)

当時の堀江氏は、できたばかりの六本木ヒルズにライブドアのオフィスを構える、いわゆる「ヒルズ族」を象徴する時の人であった。インタビュー時はちょうど近鉄・オリックス合併問題の最中で、堀江氏がバッファローズの買収に名乗りを上げて一躍世間で話題になった頃である。その時にプロ野球界に絶大な影響力を持つ、ナベツネこと渡辺恒雄氏から「人と会うのにあの格好はなんだ!」と一喝された格好が、やっぱり黒Tシャツだったのである。

ちなみにその時に堀江氏が着ていた黒Tシャツのブランドは「ジル・サンダー」で、筆者は原稿で「ナベツネにはわっかんねぇだろなぁー、あれが何万円もする高級ブランドのTシャツだなんて」と書いている。

インタビューの時は「ドバイから成田に到着したばかりで、いま空港からそのまま六本木ヒルズへ向かっています」と、当時話題になった美人秘書の乙部綾子さんから伝えられて、六本木ヒルズの36階にあるオフィスで堀江氏の到着を待った。

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黒Tは自己主張のためのツールに