転職市場で今年買われる職種・経験は? 需要を見通すエグゼクティブ層中心の転職エージェント 森本千賀子

採用を中心とした「戦略人事」のニーズが高まる

経営戦略にもとづいた「戦略人事」を推進できる人が求められています。

中でも、経営課題の大きなテーマの一つが「採用」。採用難が続く中、採用をメインとした人事マネジャーのニーズがあります。

「リファラル採用(自社社員の紹介による採用)」などの新たな採用手法、あるいは「HRTech」ツールなどを取り入れながら採用課題へのソリューションを実現できる人が採用ターゲットとなっています。

2020年、求人市場の展望はどうなる?

これまでお話しした2019年の求人市場の傾向は、2020年も続くでしょう。今後はますます「DX(デジタルトランスフォーメーション)推進」や「Tech化」が進み、よりビジネスが効率化されるほか、新たなビジネスモデルも生まれてきます。その中で、新たな仕組みを構築していける人、Techサービスを活用して成果を最大化できる人が評価されることでしょう。

しかし、テクノロジーを生かした便利さが実現する一方で、消費者は「人肌感」「ホスピタリティー」を求める傾向も見られます。マンツーマンで、顧客に寄り添いながら目標達成まで伴走するフィットネスやヨガ、コーチング型の英会話スクールなどが人気を得ているように、人の感情やモチベーションをプラスに導くようなサービスやプロダクトの開発に力が注がれており、その周辺でも人材ニーズが高まると予想されます。

また、オリンピック終了後も大阪・関西万博が控えており、訪日外国人客はさらに増加する見込み。インバウンドの拡大を商機と捉え、仕掛けていく動きは今後も続くでしょう。

このように、今後、社会で活発化すると見られるテーマについて、自社でプロジェクトが持ち上がった場合、積極的に関わっていく、あるいは自ら提案してプロジェクトを立ち上げるなどして経験を積むことが、キャリアの市場価値アップにつながると思います。

ビジネスや社会構造の変化はさらにスピードアップしています。新たな兆しに常にアンテナを張って、変化に対応する経験を積極的に積んでいくことをお勧めします。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜掲載です。この連載は3人が交代で執筆します。

森本千賀子
morich代表取締役兼All Rounder Agent。リクルートグループで25年近くにわたりエグゼクティブ層中心の転職エージェントとして活躍。2012年、NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」に出演。最新刊『マンガでわかる 成功する転職』(池田書店)、『トップコンサルタントが教える 無敵の転職』(新星出版社)ほか、著書多数。
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