ラグビーの力はすごい ようこそ海と山のスタジアムへ釜石の高校3年生 洞口留伊さん

震災まで洞口留伊さんが学んだ校舎の跡に建つ釜石鵜住居復興スタジアム。仮設席を含めた収容人員は約1万6千人(2019年8月、岩手県釜石市)
震災まで洞口留伊さんが学んだ校舎の跡に建つ釜石鵜住居復興スタジアム。仮設席を含めた収容人員は約1万6千人(2019年8月、岩手県釜石市)
アジア初のラグビーワールドカップ(W杯)が9月20日~11月2日に日本で開かれる。著名人に自分自身が思うラグビーの魅力を聞くインタビュー企画「W杯だ!ラグビーを語ろう」第13回は、岩手県釜石市の高校3年生、洞口留伊(ほらぐち・るい)さん(17)。かつて7年連続日本一に輝いた新日鉄釜石ラグビー部のふるさとから、新たな風を世界に送っている。

ラグビーファンとしては、いま最も有名な高校生だろう。1年前、東日本大震災の被災地に新設されたW杯の会場の一つ「釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアム」のキックオフを宣言。世界の支援への感謝を伝える動画集なども高校生仲間とネット発信してきた。7月27日、その釜石で日本代表は2019年最初の試合に臨み、フィジー代表に快勝。令和の日本ラグビーは釜石での勝利から始まった。

――地元で日本対フィジーの試合が開かれました。感想を。

「まず鵜住居のまちに、あんなに人が集まったのがうれしくて。自分の経験では初めてだったので、ラグビーの力はすごいな、と。日本代表が勝てたこともうれしかった」

「(日本の主将である)リーチ・マイケル選手が途中で出てきたときの盛り上がりがすごくて。ひとりの選手に対して、みんなが拍手を送る雰囲気も、すごくいいなと思いました」

前回大会のスコットランド戦で使った応援旗。五郎丸歩選手のサイン入りだ(2019年8月、岩手県釜石市)

――前回イングランド大会の日本対スコットランド戦を、地元ロータリークラブの中学生派遣事業で観戦されています。4年前、どうして応募されたのですか。

「釜石がラグビーのまちというのは知っていたんですけど、それまで試合を見たことも、やったこともなかった。ラグビー経験のある家族もいません。それでも、ラグビーW杯をきっかけに釜石の復興に携われるなら、その一員になりたいと思ったんです。W杯がすごいイベントだということは知っていて、それが日本や釜石に来るのが決まったのなら、自分も何かしたいな、と」

――人生初のラグビー観戦がW杯。その大会で日本が敗れた唯一の試合でしたが、どうでしたか。

「最初は雰囲気にちょっと圧倒されたんですけど、盛り上がっていた周りのサポーターが一緒に応援しようと声をかけてくれたので、楽しめました。ルールは全然わからなかったんですが、選手がトライを決めたり、スクラムを組んだりしたときの姿は、どっちのチームもかっこよくて。ルールがわからないのに面白いと感じたのは、すごいことだと思います」

――ラグビー選手のイメージは。

「ほんとにおっきいなと思うんですけど、それでも互いに体を張ることを恐れないで戦う姿勢がすごくかっこいいと思います。それ以上なのがノーサイドの精神。試合の最後(に互いをたたえ合う姿)を見ると、優しいというか、紳士的といった感じがします」

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