何が難しいの? 日本人がつかまえにくいhardの意味デイビッド・セイン「間違えやすい英語・聞き手編」(11)hard

(2) 名詞

Many people who face hardship come out stronger. 多くの人は困難に直面すると強くなる。

*hardshipはhardの名詞形で、「苦難」を意味します。形容詞のhardには「かたい」「困難な」「熱心な」「つらい」などさまざまな意味があるのに対して、このhardshipという名詞は、耐えがたいほどの「困難」や「つらさ」といったネガティブな意味だけを持っています。

(3) 副詞

We'll be hard put to finish this report on time. この報告書を期限内に仕上げるのには、ひどく困ることだろうな。

*be hard put to do:~するのにひどく困っている、なんとか~する。hardは形容詞だけでなく、このように副詞としても使われます。その場合、「熱心に」「ひどく」「やっと」などの意味を表します。

A: Mark hardly ever misses a deadline. マークが締め切りに遅れることはめったにないよ。

 B: I hope he's okay. 彼ならきっと大丈夫さ。

*hardly ever:めったに~しない。上で見たように、hardという語そのものにすでに副詞としての用法がありますが、それとは別にもう一つの副詞形hardlyがあります。ところが、これは「ほとんど~ない」あるいは「まず(まったく)~ない」という全然違った意味になりますので、注意が必要です。

(4) 動詞

Working this job has caused Mary's heart to harden. この仕事をすることでメアリーの心はかたくなになったのさ。

*harden:固まる、固める。hardを動詞化したこの単語は、良くも悪くも「かたくする」というイメージで、「鍛える、強くなる」の意味にも「冷酷にする、こわばる」の意味にもなります。反対語はsoften(柔らかくする)です。

A: Mr. Jones has worked here for years. ジョーンズ氏はここで何年も働いていますね。

 B: Yeah, he's a hardened professional. ええ、彼はプロとして鍛えられています。

*動詞hardenの受け身の形であるhardenedを、さらに形容詞風に使うこともできます。「かたくなった」「常習の」などいろいろな意味を持ちえますが、「鍛えられた」というポジティブな意味もあります。

:D セイン

デイビッド・セインの「ビジネス英語・今日の一場面」は木曜更新です。次回は8月29日の予定です。

デイビッド・セイン David Thayne
米国出身、三十数年前に来日。翻訳、通訳、執筆、英語学校経営など活動は多岐にわたる。企業や学校の人気セミナー講師。英語関連の出版物の企画・編集を手掛けるAtoZ English(http://www.atozenglish.jp)・AtoZ English 英語学校代表。

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