契約社員の処遇見れば分かる 会社の働き方改革の本音20代から考える出世戦略(59)

 それは「契約社員制度」と「再雇用制度」の実態です。

 なぜなら多くの会社では、正社員制度や契約社員制度がまるで身分制度のように設計・運用されているからです。

 しかしこのような考え方の設計・運用は、自由度をなくして滅私奉公するから身分が高くなる≒正社員として働ける、という、かつてのメンバーシップ型の働き方にのっとったものです。だから契約社員は仮に正社員と同じ仕事をしていても年収は半分以下だったり、定年退職後にまったく同じ仕事をしていても再雇用者だからというだけで年収が4割カットされたりするわけです。

 仕事をしないおじさんたちが生まれる構造も実はここにあります。これだけ制約されてきたんだから、これくらいはいいだろう、という甘えが生まれやすい構造にもなるのです。

 一方、時代の変化にあわせた改革を進め、個別の成長を実現しようとする会社では、メンバーシップ型であることから脱却し、役割の大きさや成果で報酬を決めようとしています。

 たとえば基本はフリーランスで週に何日かしか会社には来ないけれども、役割が大きいので高い年収で契約をしている事例などはあたりまえになってきました。

 在宅勤務だけでほとんど対面しないのだけれど、管理職として部下を指導している人も増えています。もちろん性別なんて関係ありません。

 時代が変化する中で、形からまず入ることはとても重要です。だから多様な働き方の改革として、様々な制度を取り入れることもとても重要です。

 その上で、本質にまで踏み込んだ変革をすることができれば、会社も個人ももっと成長し、幸せになれるはずです。

 あなたの会社の管理職の働き方、そして契約社員や再雇用社員に求めている働き方をチェックしてみてください。

平康慶浩
セレクションアンドバリエーション代表取締役、人事コンサルタント。1969年大阪生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所をへて、2012年から現職。大企業から中小企業まで130社以上の人事評価制度改革に携わる。高度人材養成機構理事リーダーシップ開発センター長。
今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
注目記事
今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら