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ホンネの就活ツッコミ論

就活で聞かれる「挫折経験」 答え方にはコツがある ホンネの就活ツッコミ論(101)

石渡嶺司 大学ジャーナリスト

2019/4/12

写真はイメージ=PIXTA

今から15年も前、この質問への対処方法を教えてくれたのが、とあるキャリア関係者でした。そのキャリア関係者から、もし私が就活生だったら「これまで一番悲しかったことは?」との質問にどう答えるのかと聞かれたのです。私は、「高校2年生のときに母が亡くなったことです」と実際にあった話を答えたのです。

すると、「えーと、そういう話だと、聞いている方も『それは悲しかったでしょうね』としか言いようがないです。だから、あまり企業が求める回答ではないですね」と、言われてしまいました。

え? そう言われても。私が大学生の時点で「一番悲しかったことは?」と聞かれたら、間違いなく、母が亡くなったことと答えるでしょう。それが駄目ならどういう回答ならよいのでしょうか。

答えはこうでした。「面接でその場の空気が極端に悪くならないような、苦労しつつも何かを克服した話が好まれます」とのこと。ですので、サークルや部活、アルバイトなど学生時代かせいぜい高校時代の話で、自分が克服したものを出せばいいのですとも言われました。

■企業の質問設定がおかしいのでは?

「なるほど」と感心した一方で、ふつふつと「これは企業側のそもそもの質問がおかしいぞ」と違和感が湧いてきたのです。

ある採用担当者はこんなエピソードを明かしてくれました。「面接で挫折経験について聞いたところ、いじめの話をした女子学生がいた。話しているうちに過去のつらい経験を思い出したのか、号泣された。以来、面接で挫折経験は聞かないようにしている」

「悲しかったこと」「挫折」というお題であれば、就活生からすれば家族・身内を亡くした、いじめを受けた、というエピソードが出てくるのが自然なはず。サークルや部活、アルバイトなどでの挫折経験を求めるのであれば最初からそのような明確な質問をするほうが親切ではないでしょうか。

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