検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

就職活動、出遅れても焦らない 企業は意外にやさしい

ホンネの就活ツッコミ論(97)

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

就活に関し企業や就活生の最新情報をお届けする「ホンネの就活ツッコミ論」。今回のテーマは「就活出遅れ2019」です。いよいよ2020年卒就活の広報解禁を迎え、就活は一気に本格化。学生の動きも1、2月に比べてさらに激しくなってきています。今年の特徴は2月上旬以前と2月中旬以降で動く学生の数が極端に違う点です。例年、2月上旬・中旬が境目となりますが今年は例年以上に差が出ました。そんな中、就活に出遅れた、と考える学生は早めに動いた学生に比べて負けた、と感じてしまいます。あれもこれもしなければならない、と焦る学生も多くいます。では、就活に出遅れた、と感じた学生は何をすればいいでしょうか?

2月中旬以降で就活開始学生が激増

20年卒の傾向としては2月上旬以前と中旬以降とでは就活生の動きが明らかに違う点です。具体的に言うと、2月上旬以前は就活で動く学生はそれほど多くありませんでした。それが中旬以降に激増します。

私がアドバイザーとして出入りしている就活カフェのキャリぷらplus北海道でも2月上旬以前にセミナーを開催しても多くて5人程度。それが中旬以降は定員15人のところ満席ないし20人超えも珍しくなくなりました。

これは札幌だけでなく、他の地域も同じです。学生に話を聞くと、「2月上旬までは試験があったので動けなかった」とのこと。例年であれば、試験期間前でもセミナーなり合同説明会なりに行こうとする学生が多かったところ。それが今年は「試験期間は試験に集中する、終わってから就活に集中する」ときっちり分けたがる学生が増えています。

「出遅れた!どうしよう?」

就活を2月中旬以降に始めた学生は当然ながら1月以前に就活を始めている学生に比べて行動量が劣ります。それもあって、就活を始めるとこんな声が。
「自己分析ができていない」
「グループディスカッション(GD)できちんと話をできなかった」
「グループ面接で他の学生に比べて自分の話が薄すぎて嫌になった」
「志望業界がまだ決まっていない」
「適性検査対策が遅れている」
「日本経済新聞を読み始めたけれど全部読むのに毎日2時間かかる」
などなど、嘆く声をよく聞きます。
そして就活に出遅れた学生はみなこういいます。
「就活に出遅れました。他の学生に負けています。何から始めればいいですか?」

勝った負けたを気にしない

出遅れた、と感じる学生によく話すのは5点。まず勝った・負けたを極端に気にしないことです。いや、そういわれても気にするんだ、そう嘆く読者の就活生もいるでしょう。うん、まあ、いいですよ、負けたと落ち込んでも。それで、内定を得られるならば、ですが。

おそらくは負けたと嘆いたところで内定を得られるわけがありません。嘆く暇があるなら就活の情報量を増やすことが最優先です。

業界未定でも合説に行こう

2点目は業界が決まっていても決まっていなくても、ひとまずは合同説明会に行きましょう。就活の情報量を増やすのは後述する新聞を読む、あるいはこのU22の記事を含めてネットメディアの就活記事を読む、というだけではありません。

一番いいのは合同説明会ないし単独の会社説明会に行くことです。ただし、単独の会社説明会だとどうしても効率が悪くなってしまいます。その点、合同説明会だと複数の業界の複数の企業でもまとめて話を聞くことができます。それと合同説明会では各企業ブースの説明の合間に、手持ち無沙汰になった採用担当者がいるはず。そういう方をつかまえて個人的に質問するのもいいでしょう。あるいはまったく学生が入っていない企業ブースに入るのも有効です。これは志望企業・業界でなくても可。

社会人の話を聞く、あるいは質問する、ということは、長い目で見ればそれだけ社会人とのコミュニケーションという点での経験値が上っていきます。経験値が上がれば上がるほど、面接もうまくいきやすくなります。なぜ? 当然ですね、面接の担当者をするのは学生ではなく社会人なのですから。

合同説明会に行く、というのは企業・業界情報を知るだけでなく、面接対策という効用もあるのです。

気持ちいい一点突破よりも気持ち悪くても同時進行で

3点目は「一点突破よりも同時進行」です。出遅れた学生を含めて就活生は何か一つのことを極めようとします。「まずは自己分析を完璧にやってからエントリーシートを完璧に書いて、その次にグループディスカッション対策をやって……」で、同時進行であれもこれもやることを勧めると、「いや、同時進行だと何か中途半端で気持ち悪いです。それなら一つのことをきっちりやる方が気持ちよくて」と言い出す就活生。実はこれが相当危険です。

就活は自己分析から面接まで、一個一個が独立しているように見えてそれぞれが有機的につながっています。仮につながりが薄くても、同時進行で進めていかないと間に合いません。

もし、一点突破でどうにかしようとするとどうなるでしょうか。自己分析だけやっても、志望企業とマッチングしなければそれでおしまいです。適性検査対策をしても一次選考が突破できるだけ。面接やGDの練習をしても最終選考で社長・役員クラスが承諾しないと内々定にたどり着きません。合同説明会に行っても新聞を読むだけでもダメ。

ではどうすればいいか、といえば就活対策は同時進行で進めること。就活生からすれば中途半端にしか進まない気持ち悪さがあるとしても、それはのみ込むしかないのです。

一人よりも集団戦を

出遅れた就活生は、負けたとの思いが強いせいか、一人で抱え込もうとします。大学のキャリアセンターに行っても「予約待ちで、空いているのは1週間後」と言われるのが良くある話。それで1人で全部、抱え込もうとしてしまいます。周囲に相談するにしても1人か2人。就活生の周囲にいるアルバイト先の先輩、親などに相談して終わり、という就活生も多くいます。

実はこれも結構危険なシグナルです。まず1人でどうにかしようとしても、確実に心が苦しくなってくるだけです。それから、相談する相手が1人か2人というのも危険。有効なアドバイスをするならまだしも結構、個人的な感情や偏見が入りがちです。

先日、話をした就活生は「何を話しても『それって自分をよく見せたいだけでしょ。面接ではそう言われることを想定しないと』とアルバイト先の先輩に言われた。でも何を話せばいいか」と苦しんでいました。学生だろうが社会人だろうが自分をよく見せようとするのは自然な話。自虐ネタで笑いを取るお笑い芸人だって屈折した形で自分をよく見せようとしています。自分をよく見せようとしているだけでしょ、なんて馬鹿なこと、いまどき質問する企業などごく少数。あったとしたら無視すればいいだけです。

前回の記事でもご紹介した就活カフェは就活相談にはうってつけです(中にはカウンセラーを置いていない就活カフェもあります)。それから合同説明会で採用担当者にちょっと質問をする、という程度でも断然変わってきます。OB訪問・社会人訪問というのもいいでしょう。いずれにしても、就活は個人戦より集団戦。多くの人の話を聞くことで前に進めてください。

視点を複数持つためにも新聞を

最後、5点目は新聞。視野を広げる、という点でも新聞は頑張って読んで欲しいところ。学生であれ、社会人であれ、個人の持てる視点などたかだか知れています。新聞は各分野を新聞記者が手間暇かけて取材、記事にしています。つまり、新聞を読めばそれだけ複数の視点を持てるのです。

朝は見出しだけ、1面だけ、と決めてさっと読むこと。時間を10分・20分と決めて、その時間で読めるだけ読む、というのもいいでしょう。新聞を朝から全部読もうとする、あるいは全部読むために夜に読む、というのは避けた方がいいです。新聞は新書に換算すると2~3冊分あるといわれています。つまり、よほど暇でなければ全部読むなど不可能。その点、見出しだけを追いかけるだけなら時間をかけずに済みます。見出しだけ追いかけるならお金をかける価値がない? いえいえ。見出しに出ている、ということはそれだけ主要な情報ということです。その情報を蓄積していくだけでも違うはず。

企業は出遅れ学生にも意外と優しい

ここまで5点、出遅れ学生向けの対策をまとめました。出遅れた、と言っても、最後に入社先を選ぶのは1社のみ。これは早く始めた学生でも出遅れ学生でも同じです。それと出遅れ学生が思っている以上に今の企業は優しいです。

というのも13年ごろから続く売り手市場の中で、企業は採用手法を変更しています。つまり、採用時期を1回だけにするのではなく、大学受験と同じように複数回、設けるようになってきています。そのため、早期に動く学生は内々定を得る、ということが増えています。では、それでもう終わりか、といえばそんなことはありません。採用時期を複数回、設けているので出遅れ学生でも十分に間に合うのです。焦らず、それでも行動量を増やすこと。これが出遅れ学生でも勝てる道なのです。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
 1975年札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学ジャーナリストとして活動開始。当初は大学・教育関連の書籍・記事だけだったが、出入りしていた週刊誌編集部から「就活もやれ」と言われて、それが10年以上続くのだから人生わからない。著書に『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)など多数。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_