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W杯だ!ラグビーを語ろう

One for all 宇宙ステーションから心のパス 宇宙飛行士・星出彰彦さん

2019/3/19

星出さんは密集からパスを左右に投げ分けるスクラムハーフだった
アジア初のラグビーワールドカップ(W杯)が9月20日~11月2日に日本で開かれる。著名人に自分自身が思うラグビーの魅力を聞くインタビュー企画「W杯だ!ラグビーを語ろう」第3回の主役は宇宙飛行士の星出彰彦さん(50)だ。

星出さんはラグビーボールを宇宙に運んだ「ファーストマン」だろう。初の宇宙飛行となった2008年のミッションの際、国際宇宙ステーション(ISS)内でパスを放った。楕円球を追いながら学んだのはチームメートとの良質なコミュニケーション。それはISSでの活動に欠かせない人と人との信頼とつながっていた。

――ラグビーを始めるきっかけは何でしたか。中学、高校はラグビー強豪校、茗渓学園(茨城県つくば市)に通ったそうですね。

「茗渓時代は水泳部だったんです。だけど、体育の授業や同級生を通じて、ラグビーに憧れのようなものがあったんですね。チームスポーツなのに、格闘技のように激しくて。それもあって高校で留学したシンガポールでチームに所属し、慶応大学でも理工学部にあるラグビー部でパス役のスクラムハーフ(SH)をやりました」

国際宇宙ステーションでラグビーボールを手にする星出さん(2008年)=JAXA/NASA提供

――ラグビーのどこに魅力を感じましたか。

「ラグビーは大きい人、小さい人、体が強い人、足の速い人、いろんなキャラの人が集まってやるじゃないですか。体が大きいわけでもない私にもやれることがある、頑張れば貢献できることがある。それと、やっぱり苦楽を共にするチームメートとの絆があった。それは実際にやってみてものすごく感じたことで、私の中で大きな財産になっています」

――他のスポーツと何が違いますか。

「やっぱり体を張ってボールを守る、仲間を助けるという、そこなんじゃないかな。私自身がこのスポーツを好きなのは、そこだと思いますね。自己犠牲の精神といいますか、チームとしてトライを取ることに意義を見いだすところですよね」

――人生初トライ、覚えていますか。

「大学OBになってからでした。OB戦で『あれ、とれちゃった』という感じで。だけどSHの私にとっては、フォワードの頑張りで良いパスが出せて、バックスがトライするような、チームとしてトライするときの喜びの方が大きかったですね。喜びはみんなで何かできたときの方が大きいような気がします」

――ラグビー経験は宇宙飛行士の仕事にも生きましたか。

「ISSの計画は宇宙飛行士だけでは何もできません。エンジニアから管制官まで、大きなチームの一員として、それぞれの分野で力を発揮する。チームとして成果を出す。そこはラグビーと共通しているんじゃないかと思います」

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