老舗の完全無線イヤホン対決 ゼンハイザー対オーテク「年の差30」最新AV機器探訪

小原 オーディオテクニカは1962年創業の、日本のブランド。最初はレコードのカートリッジを開発していました。

小沼 最初からヘッドホンが主力ではなかったんですか。

小原 若い人にとってはヘッドホンの印象が強いみたいですね。実際、近年はヘッドホンの評価が高く、日本に限らず、ヨーロッパ、アジア圏、中東などで高いシェアを誇っていますよ。

技術点のゼンハイザー、基本点はオーテク

小沼 では、実際に聴いてみていかがでしたか? ゼンハイザーの「MOMENTUM True Wireless」は3万9000円前後、オーディオテクニカの「ATH-CKR7TW」は2万6000円前後(ともに税込み、2018年1月上旬、家電量販店のネットショップで調査)。価格的には高級路線ですが。

小原 率直に言って、今回の対決はレベルが高かったと思います。ゼンハイザーはまず、情報量が多くて帯域が広いですよね。個人的には少し低音が出すぎているかなと感じたけど、トータルの完成度が高いです。

小沼 僕はゼンハイザーの音はすごく好きでした。立体感があって、情報量が多い。聴いていて気持ちよかったです。

小原 小沼さんが好きそうな音だなと思いましたよ(笑)。打ち込みを使った最近のポップスを聴くと楽しいですよね。でも、僕はオーディオテクニカのほうが好きだったかな。

小沼 そうなんですか。どんなところが魅力的だったんでしょう?

小原 褒め言葉に聞こえないかもしれませんが、オーディオテクニカはいい意味ですごく普通の音なんですよ。これ見よがしなところがなくて、高い音から低い音まで、フラットでバランスが良い。ポイントを挙げて感心することはないけれど、安心して使えるイヤホンですね。

小沼 なるほど。僕はそれが物足りなく感じたのかもしれませんね。価格も3万円弱と、完全ワイヤレスイヤホンとしては決して安くないですし、せっかくなら音で驚かせてほしいと思ってしまいました。

小原 クラシックやジャズなどは、オーディオテクニカで聴くとすごく気持ちがよかったですよ。午前の仕事を終えて、電車の中で聴いているとまどろんでしまうほどでした。フィギュアスケートにたとえるなら、技術点が高いのがゼンハイザー、基本点が高いのはオーディオテクニカという感じではないでしょうか。

ペアリングが安定しているオーテク

小沼 続いて、音質以外の点を見てみましょう。使い心地やデザインはいかがでしたか?

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