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「ないものは自分でつくる」 藤女子で培った起業家魂 岩崎裕美子・ランクアップ社長が語る(下)

2018/7/30

ランクアップ 岩崎裕美子社長

化粧品会社、ランクアップ(東京・中央)の岩崎裕美子社長(50)は札幌市に本部を置く藤女子短期大学(現・藤女子大学)の家政科を卒業した。被服や調理などの実習で自分の手を動かしてつくった経験が、「ないものは自分でつくればいい」という発想の源となり、理想の化粧品づくりを目指す今の仕事に少なからず影響しているという。(前回の記事は「女性が輝く会社はできる お嬢様校、藤女子で得た確信」

実際に手を動かした経験が生きる。

家政科のカリキュラムで印象に残っているのは被服などの実習です。大学時代、自分でワンピースをつくったことは前にも触れましたが、洋裁は今でも得意で、子供の保育園で劇をやるときの衣装もつくりました。ママ友の分もつくって喜ばれたんですよ。調理実習では、会席料理の献立を自分で考えてつくったりしました。先付から煮物、蒸し物、焼き物といった具合。料理のほうはあまり得意でなく、キュウリの輪切りなどもすごく遅かったので、家で練習しました。

今、私は化粧品を開発して販売していますが、振り返ってみると、大学時代に実際に手を動かして洋服をつくったりした経験がとても役立っているなと思います。もともと化粧品をつくろうと思ったのは、その前に勤めていた広告代理店での不規則な勤務時間や生活のせいで、自分の肌がボロボロになっていたことがきっかけです。なかなか肌に合う商品がなく、「納得できる化粧品を自分でつくるしかない」と一念発起して起業しました。

そこで、実際に製造してくれるメーカーを探したのですが、自分が理想とする「効果がしっかり実感できて、なおかつ肌に優しい」というコンセプトを理解してくれる会社はなかなか現れませんでした。30社くらい当たって、ようやく共感してくれる会社に出合いました。一から商品のコンセプトや素材、そしてパッケージやデザインなどを決めていったわけですが、そこまでこだわれたのは、大学時代に手づくりでモノをつくった経験があり、「なければ自分でつくればいい」という考え方が自然に身に付いていたからなのかもしれません。

卒業論文は世界の民俗衣装をテーマに書きました。授業で被服の歴史を学び、世界を揺り動かしてきた出来事と被服が密接に関係していることに興味を持ったからです。一般の大学では学べないような専門分野を深く勉強できたことは、貴重な体験でした。ちなみに卒業旅行も卒論の資料集めを兼ねてヨーロッパを回りました。友人たちと1カ月余り、フランス、イタリア、英国、ドイツ、ベルギー、オランダなどを訪ねて歩いたことは、忘れられない思い出です。

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