嫌いな芸人、石橋貴明が3連覇 アキラ100%同票1位
好きな芸人 嫌いな芸人 2018
2018年版「一番嫌いな芸人」はアキラ100%と石橋貴明が同票で1位だった。これまで首位になるのはベテラン芸人だったが、今回は初めて2017年のブレイク芸人であるアキラ100%が1位に。裸芸に不快感を示す人が多い一方で、人柄には肯定的な声もある。
日経エンタテインメント!では、18年もお笑い芸人の人気調査を実施。全国の男女1000人を対象に「一番好きなお笑い芸人」「一番嫌いなお笑い芸人」「この1年で最もブレイクしたと思うお笑い芸人」「これから1年で消えると思うお笑い芸人」の4項目で人気度を調査した(調査の詳細は「好きな芸人、サンドウィッチマン初の1位 さんま陥落」をご覧ください)。
初登場のアキラ100%は、全裸に蝶ネクタイがトレードマーク。お盆を操って股間を隠す芸で17年の『R‐1ぐらんぷり』優勝、ブレイクを果たしたが、嫌いな理由で最も多かったのは「ネタがつまらないから」(72%)だった。なかでも自身と同世代の35~44歳男性と、25~34歳女性の拒否反応が顕著。世代問わず代表的な意見は、「公共の電波で流して良い芸じゃない」(47歳男性)だ。
しかし一方で、「アキラ100%やサンシャイン池崎など、人柄が良さそうな芸人は長続きしそう」(51歳男性)という声も。お盆芸以外ならここまで嫌われないのかもしれない。
アキラと同票で1位だった石橋貴明は3年連続で、理由は「キャラクターが嫌いだから」(70%)がトップ。「何様なの? という態度を取るから嫌い」(50歳男性)という意見が象徴するように、高圧的なキャラを不快に思う人が多いようだ。45~55歳男性、35~44歳女性のカテゴリーでは単独で1位だ。
しかし、やんちゃ企画が多かった『とんねるずのみなさんのおかげでした』は18年3月、30年の歴史に幕。4月からは石橋単独での新番組がスタートしたが、これがどうイメージに影響するか。
17年に20位圏外だったところからランクインしてきた面々で、目に留まるのは6位の太田光(爆笑問題)。太田といえば、空気を読まない芸風が面白がられてきたが、18年は「とにかくやかましくて、うざい代表」(63歳男性)という声がちらほら。視聴者の受け取り方が変わってきたとみられる。
有吉弘行は2年ぶりにランクイン
2年ぶりに「嫌い」にランクインした11位の有吉弘行にも、「なんで偉そうにしゃべるのか意味が分からない」(42歳女性)といった声が散見された。そのはっきりした物言いが彼の持ち味だが、再ブレイクから約10年。マンネリを感じる視聴者が増えているということなのか。太田や有吉の発言はネットでよく話題になるが、発言が一人歩きするケースも少なくないだけに、ネットニュースになりやすい芸人は難しい時期なのかもしれない。
話芸ではなく、視覚に訴える笑いや一発芸が嫌われがちという傾向も。一方で、「最近は飛び抜けた存在が出てこない」(65歳男性)、「クレームを恐れずにやってほしい」(39歳男性)という声も根強い。バランスの取り方次第では、支持に変わる可能性もありそうだ。
(ライター 遠藤敏文、木村尚恵)
[日経エンタテインメント! 2018年7月号の記事を再構成]
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