「就職うつ」にご用心 SNS社会はいい子ほど危うい精神科医の和田秀樹・国際医療福祉大学大学院教授に聞く

新型うつというのは、職場では精神的に落ち込むが、仕事を離れると明るくなるという傾向があり、会社の上司から「本当にうつなのか」と思われがちだ。だが、悪化すれば、自殺することもあり、要注意な心の病だ。抗うつ剤を投与すると、異常にハイになったり、精神的に混乱するケースもあり、和田氏はリスクがあると指摘する。

和田氏は「うつになる若い人は、まじめな優等生が多い。ただ、生きていることを楽しいと思っている人は意外と少ないかもしれない。相手と本音で向き合って、コミュニケーションして、失敗してもいい、やり方を少し変えればいいじゃないなどとアドバイスするケースが多い」という。

今年は就職活動は比較的楽といわれたが

今、日本は政府や企業が働き方改革に本腰を入れ、長時間労働の是正に取り組んでいる。パワーハラスメントに対する目も厳しい。一方で「ちょっと注意しただけで、精神的に病んで、辞めたいという若い社員もいる。部下の管理に窮している」、「LINEで突然辞めますといわれて困っている」と嘆く管理職も少なくない。

確かに今の若年層はストレスに弱い人が比較的多い。しかも受験などの教育のあり方が変わり、SNSが台頭するなか、世代間のギャップはより大きくなっている。

「いい子」として育ってきた若年層ほど危ういといわれる「就職うつ」。40代~50代の世代が自分たちの物さしや経験で現在の20代を見たり、判断すると、誤った対処をする懸念もある。

(代慶達也)

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